U-NEXTで見ることができた。なかなかの佳作であった。 

 主人公の村上勉(ツトム)を演じるジュリーは何歳になったのかしら? 今年76歳、この映画は2年前に公開だから、73〜74歳くらいの時か。

 「生活することはからだを使うこと。働けば飯も旨い」映像がすばらしく美しい。カラヴァッジョの聖画のよう。山の中の自然も目にしみる。

 蕗のとう、こごみ、蕨、小満の筍、芒種の梅、ぜんぶ食べたい。

 山椒という名の犬も、ツトムさんも太めである。食べるのが好きな人は太め。

 精進料理をつくるジュリーの手つきはなかなかのもの。ジュリー、手首を骨折したことがあるのかしら。

 ごまどうふ、法事のたびに食べた。今は時々高野山の宿坊で食べる。

 義姉のお通夜で、お経を詠むジュリー!!  

 白露。自分の骨壷を焼いて、窯の中で心筋梗塞で倒れる。

 しょせん人は単独旅行者だ。一人で生まれ、一人で死んでゆく。どうして、必ずやってくる死がこれほどいやなのか。人間、生きていくということは、死にゆくことになる。・・・死と仲良くなれぬものか。生と死を考えて過ごす。生きるのがめんどうになる。

 奥さんの遺骨をずっと家に置いていたが、湖に散骨する。義理の姉のも。

 エンディングに流れる主題歌(80枚目のシングル)の声は50年前と変わらない。