友だち(西荻窪の手料理屋「がらし」の店主)に勧められてアンドルー・ワイルAndrew Weil 1942年6月8日)の名著『癒す心、治す力』(角川文庫)を読んだ。病気の治癒には、現代の医学では説明のつかない現象が多々あり、それらは一般の医学からは無視され、探求されることはないという。博士は、非科学的とも思える呪術、体細胞に酸素と栄養を取り込むヨガのような腹式呼吸、イチョウの葉、アロエジュースとビタミンEで完治した強皮症、蜜蜂セラピー、ルルドの泉の奇跡、食事療法、相互誘導イメージ療法(心身相関療法)など、多くの症例を挙げて、人間のもつ自然治癒力を説いている。

 興味深かったのは、19世紀にアメリカで始まったオステオパシーである頭蓋骨の縫合や関節の歪みを調整することにより、血流を正常化させ、不可解な神経系の問題、障害児治療、その他様々な痛み、症状などに効果がある症例を挙げていたことである。

https://japan-osteopathy.com/osteopathy.html

 頭蓋仙骨治療のサイトもみつけた→http://www.rolf.jp/163cranio-column.html

 マクロビオティックで腎臓がんから生還した寺山心一翁のHP→http://www.shin-terayama.jp/profile.php

 

 第2部では、治癒力を高めるにはどうしたらよいかを述べている。空気も口にするものも、汚染されたものや化学的な有害物質を避け、食べ過ぎに気をつける、タンパク質を少なめに、野菜を多めに、ビタミンCの摂取推奨、オリーヴ油以外の脂肪は避けるべき、ニンニクやショウガ、日本茶の成分カテキンを摂取し、乳製品の摂取を極力避ける。肝臓の解毒にはノゲシ、滋養強壮には朝鮮人参のほか、黄耆(オウギ、アストラガルス、中国の生薬)はがんなどで体力のおちた人に、抵抗力と免疫力の強化にはエゾウコギが、女性のホルモンバランスのくずれには当帰が、育毛には何首烏(カシュウ、ツルドクダミ)が、免疫力upにはマイタケや冬虫夏草といったきのこ類が良いとも。

 だが最も重要なのは「歩くこと」「質のよい睡眠」である。(2に続く)