筋膜調整セラピスト
TRIGGERの中村です
TRIGGERでは、姿勢や動きを指導する前に必ず行うことがあります。
それが
「筋膜調整」
です。
まず筋膜を整えて、次に運動です。
この順番には重要な理由がありまして、
目の前で起きている姿勢の変化や動きの癖は、
「筋膜が硬くなっている」 その結果として
悪い姿勢しかできなかったり
よくない動き方しかできない
ということが考えられるからです。
これについては、前回の記事でも紹介しております。
※前回の記事はこちらhttps://ameblo.jp/trigger-physio/entry-12409780099.html
硬くなかった筋膜が硬くなってしまった
これは「筋膜」という構造そのものがすでに変化している状態です。
さらには
「筋膜を取り巻く環境そのものが変化している」状態
でもあります。
この「筋膜や筋膜を取り巻く環境の変化」とは一体どういったことなのでしょうか???
それでは、少しずつ解説していきましょう。
筋膜にはいくつか種類がありますが、
主に体を動かした時の痛みの原因になる筋膜は、たいてい3層構造になっています。
簡単に言うと、プラスチックの下敷きを3枚重ねたようなものです。
そして、この重なっている下敷きと下敷きの間には
「ヒアルロン酸」
があるのです。
そうです。
よく、ひざの関節のじゅんかつ油の役割で例えられる
あのヒアルロン酸です。
筋膜の層構造の中にもヒアルロン酸がたくさんあって、
下敷きどうしがスムーズに動くようにじゅんかつ油の役割
をしています。
この時のヒアルロン酸は、粘りっ気のないサラサラした性質をしています。
なので、ヒアルロン酸がサラサラの状態であれば、
筋膜の構造である3枚の下敷きは、問題なくツルツルすべって、動きやすい状況にあるのです。
ですが、
◯ 骨折やねんざなどのケガ
◯ けがなどによる固定
◯ 使いすぎ
これらによって、
ヒアルロン酸の性質が、サラサラからベトベトになってしまうことが研究でわかっています。
ベトベトな状態、言うなれば水のりのような状態になってしまうと
下敷きどうしのすべり具合はどうなると思いますか??
そうなんです。
すべらせようとしても粘りっけが強くてスムーズには動きません。
これが「筋膜を取り巻く環境そのものが変化した状態」
になります。
ケガや固定、使いすぎによって、ヒアルロン酸がベトベトになるのと同時に、まわりの水分も「脱水」を起こします。
これが、さらにヒアルロン酸のベトベトを強くしてしまいます。
下敷きどうしのすべりが悪くなった筋膜は硬くなり、
無理に動かそうとすると痛みも出ます。
なので筋膜調整が必要なところを探し当てる方法は、
「硬くて痛いところ」
それを手で触って、探していくのです。
(私たちの友人である松村先生も、硬くて痛いところが見つかると、この表情になります。)※ご本人より掲載の許可を得ております。
まとめますと
ケガをしたり、使いすぎたりすると
・筋膜の中にあるヒアルロン酸がベトベトの水のりの性質になる
・それによって、筋膜のすべりが悪くなる
・すべりの悪い筋膜は「硬くて痛い」
こうなります。
筋膜が健康な状態であれば、動きをジャマすることなく、痛みも発しません。
でも、ケガなどによってどこか1ヶ所でも筋膜が硬くなると、
その部分を中心に、近くの筋膜や遠く離れたところの筋膜も引っ張ってしまいます。
その結果
悪い姿勢や動き方の癖を引き起こす可能性が高いのです。
では、一度硬くなってしまった筋膜やまわりの環境は、元には戻らないのでしょうか?
もし戻るとしたら、どうすれば戻るのでしょうか???
次回は、筋膜の硬さやヒアルロン酸のベトベト状態を良くするために必要なある条件をお伝えしていきます。
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