追悼のざわめき
狂映舎出身で、寺山修司の秘蔵っ子・松井良彦の作品だ。
「世間のほとんどの人は、脳みそが下らない公序良俗で汚染されているのだ!」と言い放つ松井。
香ばしい限りだ。
かって「狂い咲きサンダーロード」の制作にかかわった経験もあるとのこと。
この映画は1983年のクランクインから5年という長い年月を経ての完成、公開という経過をたどった。
そして満を辞しての公開当時、中野武蔵野ホールの観客動員記録を更新したという。
内容的には、大阪釜ヶ崎を舞台に、これでもかと夥しい数の禁忌の羅列。
まぁ、それはそれは恐ろしい&おぞましいの極みだ。
ゲスの超極み。
海外での試写の途中に映写技師が嘔吐したこともあり、軒並み上映禁止措置が講じられたという。
ところが時代は変わり、1998年には世界中で評価されたという。
さらには大阪府内の高校で、なんと同和教育の教材として利用されたこともあったそうだ。
男前な高校だこと。
ちなみに「錆びた缶空」「ミミズのうた」「豚鶏心中」も観てみたい。
https://natalie.mu/eiga/news/561457
また、こういう系統で、他の人の作品だが「ゲロリスト」「ピノキオ√964」という有名なるマニアックB級も、ぜひとも観て観たい気がする。
怖いもん見たさで。