恐ろしい。
In Space, No One Can Hear You Scream.
宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない。
映画「エイリアン」のキャッチコピー。
これを読んだだけでぞぞっっとする。
リドリー・スコットの映画「エイリアン」が公開されたのは1979年。
親父と弟と三人で観に行き、もう後味の悪さったらなかった。
いヤァ~怖かった。
そもそも「alien」というのは「異邦人」という意味。
しかし、この映画「エイリアン」が公開されてからは、「宇宙からやって来た未知の生命体」「グロテスクなモンスター」と言う意味が濃くなったように思う。
ある海外の空港では、「alien」(外国人)という表示が、映画の「エイリアン」のモンスターを、更にはグロテスクな印象を与えるので、代えてくれとクレームが出た事があるそうだ。
つまりは、映画「エイリアン」は、元来の意味をも凌駕してしまったのである。
エイリアン恐るべし。
自販機本御三家
昔、よく、路傍に夜露に濡れてずるずるになっているのに、なぜかページがぱりぱりとくっついているエロ本が無断投棄されているのが、常だった。
そういうものを見つけ次第各氏、あとから旧友と草むらに持って行ってげらげら笑いながら読んでいた。
まあ絵柄のデフォルメがきつすぎて、それがおかしかったが、なぜか下半身は全員三角テント状態(笑)。
よく捨てられていたのは「漫画エロジェニカ」。
この頃、自販機本御三家と呼ばれたものが「漫画エロジェニカ」「漫画大快楽」「劇画アリス」である。
いわゆる「三流劇画ブーム」。
部数ではダントツだったのが「漫画エロジェニカ」(海潮社)。
これは1978年11月号が発禁となっており有名。
刑法175条「わいせつ図画頒布」で摘発、ということだ。
特にダーティ松本「堕天使たちの共演」、人生美行、小多魔若史が目をつけられていたとか。
「漫画大快楽」は『ガロ』出身の漫画家で売り出した。
「劇画アリス」はニューウェーブ系。
「猥褻是か非か、でもなければ猥褻何故悪いでもない。俺たちは、それを売り物にしている猥褻屋なのだ」
当時の『劇画アリス』編集長・亀和田武の言葉だ。
その他、笠倉出版社の「漫画ユートピア」(1975年-2009年)もある。
これは79年2月『別冊ユートピア・唇の誘惑』が摘発を受けている。
まあ、とにかく、三者三様、エロくってえげつなかったが、なんとも言えないその世界に、子供はおろおろするよりワクワクしていた(笑)。
なんちゅう時代だ(笑)。