「擬態うつ」と言う、悪意のあふれる言葉 | 脱腸亭日常 ~MY TESTAMENT of trifling beetle~

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名誉も金も、素晴らしい音楽を作り人々を感動させようという気持ちもない、極めて不心得なアマチュアミュージシャンであり、アマチュアアーチストtrifling beetleの遺書。
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メアリー・ワービロウ |Woman Crush Wednesday #WCW の公式サイト (mancrushes.com)

 

 

 

 

 

 

「擬態うつ」と言う、悪意のあふれる言葉

 

ある人が「擬態うつ」について、ライブドアのブログで非常に頓珍漢な講釈を垂れているのを、偶然見てしまい、失笑を禁じえなくなったことがあ

内容は本当に下劣で、殆どが宝島から出た「Dr林」と言う人の本からの「無断」引用。

受け売りもええとこ。

イロイロと自己見解を記しておられましたが、概ね内容はまったくないといって等しい、愚にもつかない代物。

馬鹿丸出し。

 

*「擬態うつ病というのは私の造語で、似て非なるうつ病のことです」
「擬態うつは人格障害と関連性が深いということ」
「人格障害の人がうつ病という言葉で自分自身を守る言い訳にしたり、回りを困惑させるために使う道具となる」

「草野球でいい汗を流して」
「タマに庭弄りをし」
「資格取得のために講習に通ったり」
「食欲旺盛」「充分すぎる睡眠」
「何かにつけては『オイラは抑うつだ』『職場でモラハラを受けてうつになった』」
「趣味には没頭できる行動力があるのに『うつで働けない』なんて、とてもオカシイし、とっても愚かです」
「そんな人は『うつ』ではありません。(キッパリ)」

どうです。見事でしょうwww

香ばしくて涙が出そうです。

 

 

ところで、「擬態うつ」という言葉は、単に悪意のある言葉に他ならないと思う。

なぜなら、それはうつ病患者への差別や偏見を助長する可能性が非常に大きいと感じるから。

暴力的でもあ

要するにこの方は、「擬態うつ」というものに関して、専門的な見地から自己見解を述べているのではなく、悪意のある言葉をわざわざ引用し、あきらかに、うつ病を患っている特定の誰かを、一方的に、私的に、暴力的に、攻撃、誹謗中傷、蹂躙、差別していただけなんだろう

非常に情けない人

人間性にとても重篤な問題でも抱えておられるのでしょうかね?

 

が、まあ、そのことはこれくらいに。

 

そもそも「擬態うつ」というものは、その件の人もブログに書いていましたが、Dr.林(林公一氏)なる人物の造語であり、症状や病名を指すものではない。

 

>「擬態うつ病」というものもある。本当はうつ病ではないのに、「仕事でミスしても、具合が悪くなっても、自分はうつだから優しくしてね」という状態を指す。

 

>「擬態うつ病」かどうかは、抗うつ剤で症状が改善されるかどうかがポイントだとされる。

 

とても浅く、短絡的ですな(^_^;)。

こんな程度でいいのかいな??

 

まあ、一番首を傾げるのは、

 

「抗うつ薬が効かないのは擬態うつ病の疑いあり」

 

という点。

本当にそんな単純なことで決め付けていいのか?と思(笑)。

 

なんにしても、薬が効く人、効かない人、効きすぎる人…十人十色なのではないだろうか?

風邪薬ひとつとってもそう(笑)。

風邪薬の効かない人はすべて「擬態感冒」なか?

 

また、

 

「擬態うつ病を見分けるポイントはない。その人から受ける全体的な印象である」

 

と言っていたりする

結局とどのつまりは丸投げか(笑)。

 

全体的印象…どこまでもアバウト(笑)。

話にならない。

 

それにしてもだ、具体的なことをたくさん記述して欲しかった。

全体的な印象なんて千差万別、受け手の数だけあるといっても過言ではないと思うがねぇ~。

 

そういうところをすべてひとくくりにしている辺りも、なんか信用性に欠け

要するに、慎重さに欠けていて、なんとなく胡散臭く感じる。

 

つまりこういう程度の理論、解釈、解説では、この「擬態うつ」という造語は、「医学的な根拠は皆無で、非常に悪意のあるもの」と捉えられても仕方のないものだと思う。

 

メンタルヘルスブームに乗っかって作った感もすし。

その後(2001~2002年以降)その言葉がマスメディアで取り上げられていた記憶もありませんしね。

つまり、はやりモノだったんだろう

 

ひとことで「うつ病」といっても、十人十色、色んな症状があるんだろうし、また、中には「ふりをする人」もいるとは思

だから当然、ふりをしていない人もいるわけ。

 

ふりをしてない人本人に、現実に非常に辛い精神症状があるのに、他人から「嘘つき」呼ばわりされる苦痛というものは、かなり耐え難いものではないのだろうか。

このあたりが自死念慮の原因の一つになりはしないのか? とすれば、これは傷ついている人間に塩をぶっかけるような暴力行為、虐待行為だ。

 

また、ふりをするメリットってなんなんだろう

殆どメリットはないと思うが

あえて「うつ病」のふりをするよりも、風邪とか(擬態かぜw)、原因不明の頭痛なんかのふり(擬態頭痛ww)をするほうが、よっぽど合理的で現実的なのではないか(笑)。

 

「擬態うつ」とは、いろんな重要視すべく視点というものが殆どすべて欠落している、本当に無礼な言葉であり、理論だと、結論したい。

 

 

ところで、「非定型うつ病」と呼ばれるものがあるそうです。

・鉛のようなだるさ
・趣味の活動はできる
・過眠・過食

等がその症状。

 

この非定型は「趣味の活動ができる」という、うつ病相の「不全性」を伴っているそうが、そういう点などが誤解と悪意を呼ぶのだろうか

マニュアルを過剰に信奉しすぎると、本来はあるカテゴリーにいるべきものを、誤って別のカテゴリーにはじいてしまう…と言う、典型的な悪しき例ではないかと思

 

さてさて、あるところで記事を見つけたが、そこには以下のような意見が記してあった

 

>「擬態うつ病」と言う言葉(造語)は、精神病理の丁寧で深い考察をせず、皮相的に見かけだけの症状で患者を蔑視するものである。また、うつ病を、ただ「悪意を持って呼んでいる」だけのもの。許し難い存在です。

 

>気分障害は、本人の気質、性格、生育歴、既往歴、社会のありかた、社会との関わり方、発達障害の有無、など、実に深いものです。

 

そして、以下のように結んでおられました。

 

>このような皮相的な言説に、くれぐれも騙されませんよう、おすすめ申し上げます。

 

まあ、なんにしても、胡散臭い人間の妄説を過信したり、ネットの項目で×チエックしてみたりして、素人が病気の診断をすることは無意味。

診断名をつけることなどは、きついようが愚の骨頂。

そうやって人を貶めたり攻撃したりする行為は、暴力。

以上。