八紘一宇
正確にはこの言葉は「建国理念」を表現していない。単なる後付けだ。
この言葉ができたころは「建国理念」という観念もくそもなかったそうだ。
弥生時代の頃。
それが後付けで、愛国心高揚的に悪用されたようである。
今でも、勿論、本来の意味をないがしろにして利用されている感が否めない。
そもそも、思想の一部は確かに正しいと思う。
地球上の全民族が争わず、各々の民族の背景を、垣根を越えてお互いを認め合い、仲良くやろうぜという考えについては、「イマジン」と同じ。
理念は正解、使い方において問題あり、ということか。
この言葉を三原がどういう意味で使ったのか?
それこそが論点であると思うが。
繰り返すが、言葉自体や意味、思想的にはまったく危険性がない事は明確なのだが、ただ、話の流れからして、三原が少し使い方を誤ったことは明確(笑)。
使い方を間違えているのか、確信犯なのか(笑)。
セクシーナイトを歌っていたツッパリ少女もええ年になってさ、その三原、超右寄りなんて、なんかリアリティがあるような、ないような。
最近は、もうやっていませんか?
大丈夫ですか?
四畳半襖の裏張り
神代辰巳監督の1973年作品。
元ネタは永井荷風の「四畳半襖の下張」である(笑)。
これは野坂昭如がわいせつ文書配布とかのかどで逮捕された事件の源でもある。
日活ロマンポルノは実は名作が多い。
この「四畳半襖の裏張り」もご多分に漏れず、名作。
突っ込みどころというか、ツボは多々あるが。
まず、江角英明が人力車の中でセックスするのを、嫉妬に狂った置屋のおかみ・桧沢萌子が、人力車で追跡するシーン(笑)なんて、秀逸の極み。
桧沢萌子...そう、「濡れた唇」ではお尻丸出しで白昼の雑踏を疾走した俳優だ。
桧沢さんのなんともムチムチしたエロさが半端ない。
南条玲子、ひし美ゆり子の疾走にも勝るとも劣らない。
さて、この置屋がまずありえないというか、二階では芸者とフィアンセの兵隊が泣きながらセックスをしている。
兵隊役は大都会の平原刑事役の、あの粟津號。
「ミスターロマンポルノ」の面目躍如である。
かってのロマンポルノはよかった。
谷ナオミとかは全く知らないけど、それ以後の女優、具体的には、芹明香、志麻いづみ、山本奈津子、風祭ゆき、片桐夕子。
高倉美貴、美保純なんかもいい女優だった。
片桐夕子好きだったな。
一般作品にもバンバン出て、本当に味のある方。
歌もうまいんだよな。
作品単位としては、1978年の「エロチックな関係」という作品もいい。
大都会で「小芝居すんじゃね~っ!!」と優作を一喝して、一触即発状態を作ったあの長谷川安春監督の作品で、加山麗子とセックスばかりする内田裕也が探偵役で出ている。
そして何と言っても「宇野鴻一郎の浮気日記」(1980)での鹿沼えりに尽きる!!
古尾谷雅人の嫁だ。
古尾谷のDV被害者という説も(笑)。
あと、シブいところでは「箱の中の女 処女いけにえ」(1985)での木築沙絵子。
あれだけいたぶられ続けるだけに映画に出ている方も珍しい。
暗渠内を泥にまみれて逃げ回る姿の美しいこと。
渋谷の暗渠とか、どぶ川というと、「ラブ&ポップ」のラストシーンとか、梶芽衣子のサソリが暗渠内を逃げ回るシーンとかを思い出すが、これもまたパンチ効いてる。
東京、特に渋谷近郊というと、昔っから暗渠。
うん、やはり暗渠だな。
暗渠の渋谷川とか最高だ、なんか得体のしれない人間が存在していそうで。
「IT それが見えたら終わり」の暗渠、というか下水道管内での決戦も秀逸だ。
....あれ第一章で終わったのかな??
はて????
なんか話が変な方向に行ったね。
戯作「四畳半襖の下張」 永井荷風(金阜山人戯作)
思へば二十歳の頃、身は人情本中の若旦那よろしくひとりよがりして、
十七八の生娘などは面白からず五ツ六ツも年上の大年増泣かして見たしと願掛までせし頃は、
四十の五十のといふ老人の遊ぶを見れば、あの爺何といふ狒々ぞや、
色恋も若気のあやまちと思へばゆるされもすべきに分別盛の年にも恥ぢず
金の威光でいやがる女おもちやにするは言語道断と、
こなたは部屋住の身のふところまゝならぬ、
役にも立たぬ悲憤慷慨今となつて思返せばをかしいやら恥しいやら、
いつの間にかわれ人共に禿頭皺嗄声となりて、
金に糸目はつけぬぞあの妓をぜひと、
茶屋の女房へ難題持込む仲間とはなるぞかし。
★狒々(ひひ)・・・好色な中年以上の男を罵(ののし)っていう語。
かって、奥崎さんがSM女王にアナルを責められる映画?AV?見たけど。
なんか、ちょっと違うというか。
あれは冒涜やろ?