M-1950 ストーブ FIESTA 修理 ミリタリィ― 軍用 コールマン | trides-point-autoworks トライズポイント オートワークス    ☆ローバーミニ・欧州車・旧車 整備 アウトドア☆

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こんにちは、トライズポイントオートワークスです。

 

 いつも当店のブログをご覧いただきまして、ありがとうございます。

 今日は、M-1950 FIESTA 軍用ストーブ 修理の様子をご紹介しますウインク

少々長くなりますが、どうぞお付き合いください。

 

 当店のブログをご覧いただいているお客様から、

「フューエルストップバルブの修理をしようと試みたがバルブユニットがどうしても外せない」

とのSOSでお預かりいたしました。

 

修理が完成した時点で撮影した写真です。

 

 早速、分解作業を開始しましたが、お客様がおっしゃる通りバルブボディが強力にタンクに固着していて簡単には取り外せないようです。

当店でも数多くのストーブやランタンを分解修理してまいりましたが、今回の個体はトップクラスの固着です。

ヒートガンで加熱したり、浸透性潤滑剤を加えたりと、通常の方法で取り外しを試みましたが、分解までに時間がかかりそうでしたので、お客様にはその旨をお伝えしました。

また、取り外しの際にタンクが歪む可能性があることをご理解いただいたうえで作業に取り掛かります。

 

 当店で使用している自作の取り外しツールを、より多くの力がかけられるように、また、各部品に負担がかからないように改造し、大人二人がかりで取り外すことが出来ました。

 使用工具等の詳細は、企業秘密にさせていただきたいので、写真等も撮影しておりません。(申し訳ありません)

 どうやら、過去に修理をした時、バルブボディ取り付に使用するシール剤に接着剤(高強度のロックタイトのようなもの)が使われていたようです。

 

 お預かりした時点から、タンクのボトム周りや上部の角周辺に比較的多くの塗装の剥がれが見られた個体ですが、今回の作業によってタンク上部に若干のひずみが発生し塗装にもダメージが増えてしまいました。

ひずんだ部分は、修正を施します。

お客様には詳細に状況をご説明したうえで、塗装に関してご相談の上、ラベルを剥がさず再塗装することとなりました。

 

塗装を行う前にタンク内部のサビ取りと洗浄を行います。

 

初期段階で使用する洗浄液が真っ黒です。

写真の上から、1回目、2回目、3回目・・・となりますが、その後も洗浄液が透明になるまで根気よく繰り返し洗浄を行います。

この後、サビ取り液でサビを取り除き、中和処理を行った後に圧力試験を行いました。

サビが多かった為、タンクの穴開きを心配しましたが、漏れ等は見受けられなかったので、タンク外側の塗装剥離作業に移行します。

 

タンクに貼ってあるコーションラベル等は、剥がさずにそのまま残し、ステッカー周囲の塗料を慎重に剥がしていきます。

 

 

少々手のかかる作業ですが、奥まった部分等も塗膜を剥がします。

 

タンクのカラーは、剥離を行う前に元の色となるべく同じになるように2液のウレタン塗料で調色を行います。

塗装の際には、艶消しの肌になる様フラットベースを使用します。

 

 

 

塗装が終わりました。

 

タンクの刻印が塗料で埋まらないように配慮しながら塗装を行います。

 

ここまで来ましたら、取り外した部品の洗浄と、傷んだ部品の交換に移ります。

 

今回の修理の第一番の目的は、フューエルストップバルブのパッキン交換ですので、パッキンを交換し、他のパッキンや消耗品も交換します。

 

バーナーフレームに変形が多く見られましたのでフレームの修正も行いました。

 

さあ、部品を組み込んで点検をする段階になりました。

ところがここでトラブル発生です。

圧力試験を行ったところ、タンクのボトム部分から滲みがあることがわかりました。

 

赤丸部分に滲みが見られます。

タンク内部のサビ取り処理を行った後には、漏れがなかったことから、外側の剥離作業の際に表面を紙やすりで研磨したことにより皮一枚程度まで薄くなっていたタンクにピンホールが出来てしまったようです。

再びお客様に状況を説明、打ち合わせを行います。

タンク内部のサビの状況から判断して、他にも薄くなっている部分があると考え、滲んでいる部分を表面から修理するよりも内部から穴をふさぐことが安全の為必要と判断し、内部処理を行うことにしました。

 

全ての作業が終わりましたので、燃料を入れて点火試験を行います。

 

炎が赤くなっています。ジェネレータにも少々問題がありそうですので、ジェネレータ内部の部品を交換いたしました。

 

交換後には、写真のような炎になりました。

 

 

 

修理後には、ストーブをお返しし、お客様に点火試験を行っていただきました。

修理に時間がかかってしまいましたが、辛抱強くお待ちくださったお客様には心から感謝いたしま   す。

K様、この度はありがとうございました。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

今回作業しました再塗装に関しまして、オリジナル重視の観点からは賛否両論あるとは思いますが、お客様の「大切なストーブを長い間気持ちよく使いたい」というお気持ちは皆同じだと考えております。

当店では、お客様のお気持ち(ご希望)を最重要視して整備に取り組んでおります。

 

 

 当店では、自動車整備以外にもランタンとストーブの販売や点検修理も承っております。

お気軽にご相談ください。

 

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