http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis070/e_dis062.html
今回の下敷き。
ネタです ネタですよ。
不景気から好景気、特に緩やかな物価上昇が見られるそれは長期金利の上昇と長期国債価格の下落を引き起こします。
つまり金融機関は多額の資本の毀損を抱える事になります。
そうならないためには、日銀が長期国債を買い入れて 長期金利の高騰を封じ込める必要性があります。
が、それは日銀がマーケットへ「国債を買う代わりに代金として資金供給」という形になり お金が溢れればインフレになります。
通常は日銀が短期証券なり資産を手放して資金を回収する訳ですが・・・・・
今回はその辺の検証
ここで歴史を見てみましょう。
19世紀の終わり 世界的なデフレが続いていました。
理由は
1)「世界の一体化」によりアメリカ大陸や植民地から安い農作物や鉱物が世界に流れた
2)第二次産業革命(とドイツやアメリカの工業化)により鉄鋼等工業製品の大量生産が可能となった
事が指摘できます
現代と似ていますね。
この状態が20年も続いた、コレは覚えておいて下さい。
さて このデフレを終わらせたのはマネーサプライ、特にハイパワードマネーの増大です。
当時の主要各国は金本位制、つまり金の保有量=ハイパワードマネー でした。
1849年のカリフォルニアのゴールドラッシュは有名ですが、60年代頃からオーストラリア、カナタ、南アフリカでゴールドラッシュが起きています。
また鉱石から金の抽出効率が上がった(青化法)事から世界的に金保有量の増加→ハイパワードマネーの増加 を招きました。
ではそれはすぐに物価上昇に繋がったのでしょうか?
答えはNOです、別にニェットでもニヒトでもノンでも構いませんが。
何故なら、
1)デフレが長期化した為 インフレの兆候が現れても、人々の間に「すぐには解決しないだろう」という観測が生まれ、設備投資等に繋がり難かった。(人々はインフレには気がつきにくい、貨幣錯覚など)
2)ちょうどこの頃イギリスでベアリング商会が経営危機を起こし 信用不安から信用創造(によるマネーサプライの増加)が鈍った
3)貨幣には上級財としての側面があり 実質所得の増加は貨幣の需要を引き延ばし、安易な消費や投資にはなかなか結び付かなかった。
つまり ハイパワードマネー増大は必ずしも物価の上昇とは結び付かず、金利の上昇ともリンクしないと言えます。
また皮肉な話ですが、仮に金利上昇が起き 金融機関のダメージ発生は 信用不安から貨幣乗数が低下して(銀行離れが起き信用創造が減る) 物価安定に繋がってしまいます。(ベアリング商会についてはイギリス政府は救済しています)
何が言いたいか?かつての長期デフレとハイパワードマネー増加による脱却は 短期的なインフレや金利急上昇を齎さず、むしろ長期的、安定的なハイパワードマネー増大によって長期間(1896年から1913年まで) 物価上昇率2%以下を実現できた という事