いや、最近 地元書店で爆笑してしまいましたよ。
某カストリ雑誌に「日本は財政破綻する」と「我が子を東大京大に合格させる」と言う記事が同居していましたから
ぶっちゃけ国債がバーストしたら真っ先に潰されるのが金食い虫の国立大学と助成金頼みの私学なんですよね(因みにアメリカの大学なら、ハーバードで学費が年間400万円、しかもこれも寄附や資産運用の結果格安何だとか、国が潰れたらそれ位覚悟がいると)
何考えてんだか(笑)

さて、その日本国債、ぶっちゃけどーなのか?今回はテクニカルな面から見ていきたいと思います。
皆さんは大なり小なり保険に入られていると思いますが、債権の世界にも保険はあります。
CDS(Credit Default Swap)というモノで、早い話「貴方の投資した会社が借金払えなくなったら肩代わりします」な保険です。
もちろん、他の保険と同じでリスクが高い程保険料(この場合、CDSスプレッド)が高くなる傾向はあります。
逆にいえば、保険料によって、相手のリスクを「市場がどう見ているのかを知る事が出来ます」

さて、見てみましょう。
http://news.livedoor.com/article/detail/4530624/
こちらによると、日本国債が今後5年以内に支払い不能に陥る可能性を5・4%と「市場は判断している」と言えます。
因みにドイツなら1・9% アメリカ2・9% イタリア7・6% スペイン7・7% という感じですから、全体として「先進国の中ではそこそこ」と言った所でしょうか。
さて、逆にヤバイ国を見てみたいと思います。
ギリシャ22・56% アイスランド24・90% ドバイ27・16% 、世界最悪なのはベネズエラの53・97% 正直、訳ワカメです。

では、何故(借金まみれでヤバイヤバイと言われる)日本国債が相対的に安定なのかを見てみたいと思います。
http://www.ksirrt.com/ こちらにありますように、10年物の国債の価格変動は0・5%から1・0%の間を泳いでいます。
つまり変動幅が小さい→大化けする可能性が低い代わりその反対も真→「リスクが小さい」と過去のデータから判断された と言えます。
金融工学においてリスクとはボラタリティの高さ、つまり変動幅の大きさと見做されます
よく「国債価格が下がったから危ない」とか言う人がいるかも知れませんが、それは少し違います。
何故なら、国債価格が下がれば利回りが改善して投資家の人気が高まるからです。
むしろ、価格が不安定な方がリスキーと言えそうです、コマは倒れる寸前が一番ぶれる物ですから。

 唐突ですが、世界には素晴らしい知性が存在します、その道の分野ではだれにも負けない人達です。

 しかし、実際には彼らの分析も大きく間違っています、例えば04年にビル・ゲイツは「06年までにスパムメール問題は解決するだろう」と言っています、ウソツケ

 http://mltr.ganriki.net/faq99a03.html#16002

 

 しかし、現実には何かをするときには「分析」と予測は必要不可欠ですね、農家は天気を作物を植えますし、投資家は会社の将来性を見越して投資をします。

 では、「分析」とはどうあるべきなのでしょうか?

 

 もちろんいの一番は、情報の収集です、例えば投資なら企業のアニュアルレポートなんかは読んでおきたいところです。

 よく、新聞や雑誌を見て色々いう人がいますが、「情報を分析する」ということは「その情報の元」と「ロジック」をみること、つまり、何故、その結論にたどり着いたか?ということを知ることです。

 

 たまに、莫迦がいます、「日経にこう書いてあった」「○○がこう言っていた」とかいうやつですね。

 それって、要するに権威にすがっているだけなんですよ、つまり信じることなら莫迦でもできるわけです。

 問題は拒絶する力です、バブル期の負債に苦しんでいるような会社って基本的に銀行の言い分を「受け入れた」人たちですよね?

 だから、絶対にいい子にだけはならないでください、周りが言う「いい子」とは所詮「都合がいい子」にすぎません、詐欺師のいう「いいカモ」も大差がありません。

 人間にはキャパシティーがあります、つまり受け入れる能力ですね。

 キャパシティーを超える負担には耐えられません、だからこそ情報を分析して受け入れられない提案を跳ね返す能力こそ重要なわけです。


 だから、皆さん、そういう「○○が言っていた」ということを平気で言うような奴とは距離を置きましょう、カルト信者と同じです、何を言っても絶対聞く耳を持ちませんから

「光を与えて~やり方はわからないけど」
書評です

「マネー進化史」ニーアル・ファーガソン著
いや、面白い、割と厚めの本なのにグイグイ読めちゃう、だからこんな時間にblog更新するハメになっちゃうんですが(笑)
話は中世イタリアから現代の金融危機まで幅広く 扱うテーマも通貨 債券 株式 保険 住宅 サブプライム商品まで幅広いです。
逆に言えばこれらすべてに「ドラマ」があり、愚かな人間どもが絡んでいる訳なんですが・・・
書きたいことは山程ありますが、ここでは債券のお話を
債券、特に国債が頻発するのは緊急自体、特に戦時です
ナポレオン戦争でイギリスはロスチャイルド家を味方に付け、GDPの2倍相当の金額を3%で借り上げ
南北戦争で南軍は(戦争で暴騰した)綿花を担保にした国債を発行するも、綿花の栽培拠点が分散し価格が下がった事、制海権を失い輸出出来なくなった為 資金調達に失敗
第1次世界大戦で 国外からの資金調達が軟調なドイツは中央銀行に国債を引き取らせた結果 後にハイパーインフレに
また、以外かも知れませんが日本が世界最大の福祉大国である記述も面白いです
十八史略には「鼓腹撃壌」という言葉があります、つまり統治において、民衆の当たり前の生活こそが最大の成功である という意味です
日本は(スウェーデンが福祉にGDPの30%を割いていた時期に)9%で 医療 教育 雇用 年金 を保証していた というのです

また、実はアメリカの持ち家率は日本と大差がなく それ故に住宅への執着(つまり住宅購入への資金調達への執着)の下り も面白いです
一食抜いてでも読む価値アリ!

「キメラ 満州国の肖像」山室信一著
ええ、満州国の本です。
この本では 満州国と当時の日本について思想的、政治的なアプローチの分析です。
正直な所 満州国の「実態」についてのアプローチが欲しい所なんですが・・・ね
まず、実は満州国は経済的に日本にとっての「生命線」などではなく、むしろ国防的な意味合いが強い 「人造国家」つまり 国家として経済的な合理性を有していない事が言えます。
そして「満州国」には本当に色々な人が関わっています。
石原莞爾のように「実験場」つまり満州での成功を日本に移入使用と企んだり、関東軍みたいにソ連や中国との緩衝地帯化を目論んだり、経済的植民地化を進めたり 本当に清朝復興を企んだり
石原莞爾自身が「こんなはずでは」という程混沌と 統率が取れない この辺がキメラの由来かもしれません

本日の日経一面に気になる記事がありました
「株・社債による09年度資金調達 バブル後最高に」
要点をまとめると
・09年度の企業の株式や社債による資金調達は前年比55パーセント増 の16兆5000億円、バブル崩壊後の最高水準に
・決め手はメガバンクのBIS規制対策の増資
・また事業会社も社債や株式の大型起債を推進

これを聞くと「いよいよ景気も回復基調かぁ」と、つい心が暖かくなる記事なんですが(ついでに国には困った事かも知れませんね、民間の資金需要が増えれば、国債への投資余力が減少しますから) 自分の見方は少し違います。

コチラに日本政策投資銀行のレポートがありますが http://www.dbj.jp/investigate/equip/national/detail.html 製造業を中心にまだまだ設備投資の水準が低空飛行をしている現実があります。
つまり企業の資金需要自体は決して改善したわけではないという事ですね。

じゃなんで社債や株式による資金調達が増えているのか?という話になってきます。

これは「企業が銀行融資を必要としなくなっている」からだと思います。
銀行から融資を受けるということは、どうしても「金の使い道」に対して制約が生まれたりしますし、資金の調達ルートも限定されがちです。
また企業側も長年の蓄積で自分達の資金調達ルートを確立した(ただし普通は債権や株式の幹事は銀行や証券会社がします)事もあげられそうです。

ただ、そうなると困るのが銀行
何故って 銀行のビジネスモデルは「預金者から預かった預金を企業に融資して、利鞘を稼ぐ」事だからです、企業が自前で資金調達出来れば 銀行融資は減少します、つまり利鞘を稼げなくなります。
勿論、幹事(有価証券発行の際のマネージャーみたいなもの)を勤めたり、他社の株式や債権の購入という道もあるでしょう
しかし、これまでの「優良企業への資金調達ルートの独占」という「うま味」は確実に減少するでしょうね。

ならどうするか?
最近は皆「リテール」に力を入れるといっています、つまり個人 ですね。
しかし個人相手は正直手間がかかる割には利潤が見込めません(個人の扱うお金が少ないから)
だから銀行は新卒の大量採用大量離職をしている訳なんですが・・・
ならばどーする?

個人的には銀行は(マーチャントバンクみたいな機能に加え)ビジネスマッチング等の「仲介業」に徹する形になると思っています。

昔、三菱東京UFJの方に聞いたのですが 銀行にとっての最大の資産とは「顧客情報」つまり 顧客の強味、弱み、需要、悩み等を把握している事だそうです。
これって「A社は後継者がいなくて困っている」「B社はA社のある地域に進出したい」というニーズを把握していれば銀行が仲介役になって「A社とB社を結び付ける」事が可能となります(この辺は事業継承ですな)
そして両社から手数料をとる、と。

ちょっと書生論ぽくなりましたが、銀行が生き残るにはこういう形になると思います
「止まない~雨は、ないと タカを括ってた~」
雨が止んでも別に借金は無くなりませんが(笑)

ここでは自分が3月に読んだ本の書評モドキをしてみたいと思います。

「法人税回顧六○年」武田正輔 TKC出発
その名の通り、戦後の法人税のお話です
これを読んでつくづく感じるのは税法って極めて政策的な性格だという事ですね
例えば「交際費の損金不算入」 つまり、接待なんかの費用に税金がかかるという発想ですが これは戦後の経済復興期に「ムダ使い減らして内部留保溜めな」つまり企業の体力を温存しろ!と言う事ですね。
しかし、現実には接待は必要な訳で 当然交際費を認めろ みたくなりますが、当時は昭和疑獄→接待アカン みたいな流れで 交際費損金不算入という流れになったとか
また税制ではシャウプ勧告が非常に大きいですね、ぶっちゃけ 戦前の法人税法ってかなり「ざる」でした(益金と損金の定義すら曖昧) 当時は間接税、特に酒税が大きなウェイトを占めていたのもあるでしょうが
本の内容的には前半と後半がかなり面白いのですが、中の部分、特に昭和四十年度法人税法全文改正を受けて は専門的な話のせいか 無知な自分にはかなり難しかったですね
一読しただけなんでこれから詰めていきたいと思います。
「南京事件、増補版」秦郁彦 中公新書
ええ、所謂「南京大虐殺」を扱った作品です
この本の極めて優れた点は 検証→分析→結論 というロジックを踏まえていると言う事です
えっ当たり前?いやいや、「南京大虐殺」みたいなテーマだと まず「結論」があって「結論」にとって都合がいい「事実」を拾い集めるスタイルをとります
つまり「事実」を検証しても「結論」には響かない→泥仕合 な形になりがちなんですよ
酷い話だと、「日本人は残虐だから」とか「レベルの高い日本人は」とか 要するにステレオタイプを「事実」として使いだすんですよ
まさしく神学論争
秦氏の優れた点は 根拠→分析→結論 と辿っているので根拠について検証すれば結論を変えられる、つまり「話しやすい」スタイルなんですよね。
ただ欲を言えば、南京で日本軍が暴走したというのなら「何故」暴走した かという「分析」が欲しいところですね
個人的には大正時代の軍縮の影響で、昭和初期にはベテランの将校、下士官等の不足による統制能力の欠落と睨んでいます。

「日本の技術経営に異議あり」伊丹敬之 日本経済新聞出発社
MOT(Management of Technology)の話です。
この本は数人の研究生のレポート集みたいな形式なんですが、技術とは何か?と考えさせられますね。
すごい技術=金になる とみんな考えがちなんですけど、そこに需要が無ければ金にならない、より需要を満たす技術があっても金にならない という話です。
えっ?当たり前?
しかしiphoneの成功(アップル社の勝利とソニーの敗北)は日本企業の技術力自体の敗北ではなく、「使いソフトをダウンロード」というアップル社のコンセプトの勝利であり、「一つの端末になんでも詰め込んだれ、そのためにデバイスは小型にせな」な日本企業の敗北でもあります
露骨にいえば、日本メーカーは顧客が使わないデバイスを無理矢理詰め込んで、それに労力を割きすぎるという背景があったりします。
また林原(めぐみ、ではなくトレハロースの会社、宇宙人のCM)や駿河工業等実例が盛り沢山な点もいいですね
日本企業は正直、技術に関してはかなり遠回りをしていると思います
しかし遠回りした分様々なノウハウや技術をゲットできたはずです
それを「忘れず」再利用できるようにしたい そう思いました