誰かの約束
繰り返しては
呼吸を閉ざす
その声に
振り向かないで
優しさは
溶けては消える
もう、見えない
果ての果てへ
彼方を踏み躙る
気付かない、ふり
知らないで
何度も
何度も繰り返す
弾けては
呼吸を止めて
約束を契る
其処に
貴方は居ない
居ないから
私は
約束を、
誰かの約束
繰り返しては
呼吸を閉ざす
その声に
振り向かないで
優しさは
溶けては消える
もう、見えない
果ての果てへ
彼方を踏み躙る
気付かない、ふり
知らないで
何度も
何度も繰り返す
弾けては
呼吸を止めて
約束を契る
其処に
貴方は居ない
居ないから
私は
約束を、
吐き出した言葉も
歪んだ糸
その美しさに
目が眩んでは
真直ぐに見れない
白く靄がかかる目覚め
その口元が選ぶ
永久の物語
最後は誰が笑うの?
皆が死んでいくラストに
貴方は居ないのに
引き攣れた肌
笑えないと閉ざした
唇に這わした指も
語らない言葉も
歪んだ意図
その理由に
愚かしいまでに気付かず
笑みを重ねる
殺した世界は
もう二度と視界に映らず
神に祈ることだって
握り潰してしまって
蹂躙していく
花束を餞別代りに手向けて
踏み躙る数多の願い
鏡に映る貴方は
もう私を見ない
目覚めたのは、
終わらすための幕引きで
その祈りに
命を捧げて
この崩れる世界を
救えないのなら
眠りにつく
この意識を墓標に
歪んだ糸に絡まった
寂しい意図に
気付いておくれよ、
それが
最後に願いになる前に
それが、
最後の祈りになる前に
夢を見たくて
忘れてしまった、と
小さく呟いた嘘も
見えないまま
あの丘を越えて
空を赤く染める
茜の大地は
海を侵して
踏み込んだ
君への領域
鮮やかな言葉に
また忘れてしまえば
きっと何も見えないよ
そればかりを繰り返して
また同じ様に、
二人歩いて
丘の上で
何かを見失って
忘れないで、
沖へと消えた舟も
見えない背中も
繋がらない言葉に
心一つ重ねて
永遠を望んで。
委ねた身体も
沈んだ感情も
追いかけては死んでいく
殺めたのは僕じゃないよ、
君ばかりが居なくなる
赤いままの花束に
埋めた感情と
言葉の意味を
知らないのは
何時だって、
君だけだから
少しずつ、
季節が巡って
断罪が近付く
鐘の音が響き渡る
あの赤い花の名を
もう一度紡いで
笑えない世界へ
身体を投げ捨てたなら
迎えに行こうか
居なくなった君を
溺れた舟を
見えない未来を
その手を取って
いこうか。
目を伏せた
何時かの病熱が
胸を焼く様に
濡らした眼球を
枯らしていく
眼窩に映り込む
嫌いな物を
少しずつ棄てて
雲の切れ間から滲む
誰かの声ですら
耳を塞いでしまえば
君と二人だけの世界に、
僕は溺れていくんだ
夜が連れてきた
闇を引き摺って
移り変わる様な
空の色も
見えなくなって
千切れてしまった、
記憶なんて
最初からあるはずなくて
髪を振り乱して
忘れた事も
覚えていない事も
全部が罪だと言う様に
選べないんだ
嫌いになろうとして
好きな気持ちを
ぐちゃぐちゃにした
映しだした胸の奥に
静かに焼き付けた
君と二人だけの世界は
優しくも残酷で、
そして、
そして。
幾度季節が過ぎて
此処に還ろうと
土に埋もれた
何時かの夢も
怖くはないんだ
遥かに迎えた
残響を引き連れた足音に
耳を塞ぎ俯く前に
頬を撫ぜる様に
その手を取って
何も言わない
語る口を持たない
ただ静かに立ち竦む
秋を連れていく
その背を見送って
凍てついた空を仰ぐ
また、此処に還るだろう
何時かの夢の残骸も
いずれ風化してしまうだろうけど
それでも此処に還るだろう
冬の足跡に
置いていかれぬ様に。