TRIANGLE -203ページ目
何を悪いというのだろう
何が悪いというのだろう
悪の定義は何か
正義の定義はどこか
善悪を問うのは
人の性とでも謂うのか
隠した惰性の裏切りは
どれも悪意に満ちているのに
正義という盾で振り翳した
欺瞞と暴力の嵐で
何を信じればいいと良いのか
貴方が嘯いたのは
これを見越した嘘の刃
偽善の言葉に浮ついた
心を押さえ付けながら
吐いた言葉の上辺に
殺したい程の憎しみを込めて
届かない向こう岸へ落下していく
誰も手を伸ばさない
誰も救おうとしない
そんなものだと
謂ってしまえば必要を殺した
突き刺さる視線を
ものともしない癖に
憎悪の視線に凍てつく
過剰な反応は
いっそ背中を押し出して
誰も居ない闇へ堕ちる
貴方が応えない
正義はただ悪を殺す
言い訳と嘘の建前だと
知ってしまえば
答えは木霊を止める
固まっては逆さに終わる
終焉の鐘は鳴る事を良しとしない
それが良い事と受け入れれば
何も謂えずに噤む
正しい事なんて何一つない癖に
これが正解と差し出した嘘は
隠しきれない貴方へ墜ちる
何も知らなければ
その背に触れずに済んだのに
正義とは何なのか
悪とは何なのか
知らなくて良い
最初から在りはしない
嘘の答えなんて
乗っかるままに作られた
勝手な建前なんて
そうして貴方は落ちていく
知らぬうちに伸ばした手を
優しいままに振り払われて
見開く瞳の中で
ブランコだけが緩やかに揺れて
淡く触れた
優しい居場所
脆く弱いこの箱庭で
二人の祈りは
未来に届かない
悲しい程に埋もれて
思い出も言葉もない
綺麗なだけの
美しい残酷さを持って
その手を振って
告げた終わりは
寂しい音を奏でる
もう伝えられないよ
もう終わりでいいんだと
云う事だけなら簡単で
泣きそうに歪めた表情は
続かない言葉の先を
ずっと待っていた
この場所が崩れていく
この世界が壊れていく
きっとそれは僕のせい
終わりを告げた、僕のせい
どうしようもなく
腕を捕られてしまうのは
僕が悲しいと嘆いたから
もう閉ざした口は
開くことがないよう
僕はその手を離して
君の瞳から全てを放つ
もういいよ。
終わりなんだ。
最後くらいは笑ってほしいけど、
もういいよ。
終わりだから。
泣いても。
ごめんね、
選択をさせて
ごめんね、
その手を離して
ごめんね、
恨んでいいよ
ごめんね、
嫌っていいよ
だから、
だからお願い。
笑って。
笑ってて。
遠くに聞こえる
何かの衣擦れの音は
悲しく響く
偽りの鐘の音
柔らかな部分を
撫でる様に慰める
もう遅いんだよ、と
伝える事もせず
ただ理解することを
拒む様に笑う
俯いた背中も
歪んだ視界で泣いた
一人で行こうか
君に手を振り
鮮やかな感情に
溺れて沈む
深い深い緑の森は
足の届かない
悲しい歪み
もう嘘吐くことに
疲れてしまった
悲しいまでに寂しく
手を振り払い
傷付ける事にも
疲れてしまったんだ
足並みが崩れて
僕らを護る城壁は
儚く消えてしまった
もう護れない嘘は
要らない孤独を築いて
息を飲んで
呼吸を殺せば
見ないふり
言わないでいい
膝を覆う様に
抱え込んだ
傷跡に
痛いなんて
言わないんだよ
見ないで
聞こえないなら
最初から閉ざして
心なんて無いって
云ってしまって
残響の城壁は
居ないでと
呟いて突き放す
僕は、君を救えない
前から分かってたけど
云わないまま
君の壊れて
使えないスピーカーを
持ち直す、
叩きつける。
泣き叫んだ。
痛いなんて
僕の言葉じゃない
噤んでしまえば
無かったと言えるから
喉を震わす、
音なんて殺して
僕が僕であれば
君はもう笑えないから
優しい夢を見た
曖昧に溶ける事を拒んで
その先の星空を砕いた
答えを求めた赤眼は
ゆっくりと瞬きを繰り返して
その傷口に口付けた
震えては何も無い
両手を伸ばした空間が
切り裂いたその心を
愛する事を拒む
従わない重力の中
僕が零した思い出を
優しく触れて殺した
その赤眼は緩やかに閉じる
重い瞼はきっと、
君を愛する事を選んだ
夢を見た淡い声を
もう一度抱きしめて眠る

