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見失った世界の片隅で
僕らはまだ夢を見ている
血反吐を吐く様な
地面の底で
僕らは地を蹴って
踏み出した空の青
夢を捨てるには少し早くて
差し出した掌すら
紙一重で届かないけど
千切れたヘッドホンは
地面に落ちた夢の残骸
「まだ夢見てるの」
そう言った君も、
まだ、上を仰いでて
それでもいいじゃないか
力を込めた足で
蹴り上げた土埃
目に入る様な欠片は
悲しくない様に胸に閉まった
まだ、やれる
夢なら、其処に在る
信じる言葉も曖昧で
間違えそうな程
細かい道筋ばかりだけど
僕は見失わないよ
だって、それしかない
生き急ぐことに慣れた
諦観の瞳の奥で
あの日の君が
手を、振っていた
同じはずの時間も
日常も食い散らかした
虫喰い後の残骸に
泣く事も忘れて
いつか見た空の色に
浮かべたのは切望だった
遠くまで行けば、
何か変わる気がして
曲がった切符片手に
揺られる吊り革
僕は悲しいのか
寂しいのかも分からず
ただ深く沈みこんだ
意識の中で、
手を振り続けている
君は、きっと分かってた
色を失った世界で
君は諦めた笑顔を浮かべて
きっとそれは夢だった
きっとそれは将来だった
きっとそれは未来だった
きっとそれは希望だった
きっとそれは、
それは。
失った切符は掌の中
君の浮かべた涙で滲んだ
どうしようもなくって
でも向き合いたくて
どうせ逃げられないなら
前を向いていたいんだ
単純な難問は
僕の心に住み着いて
いつもいつも同じ問ばかり
「君はどうしたい?」
「これからのことはどうする?」
知るもんか
僕は今だけで手一杯だから
それ以上は分からないよ
どうしても答えが必要なら
少しだけ後回しにするよ
先のことよりもさ
今のほうが僕には大事だから
「どうするの?」
向き合った紙面の問は
これだけじゃ収まらないよ
もっと、もっと、沢山
答えも問題もあるんだから
単純な難問は
いつまでもここにあるけど
僕は僕なりに生きてみるよ
見えないなら言わないで
望んでない言葉は
今の僕には必要ないから
惑わせないで
途惑う位なら
立ち止るこの足を断ち切る
それはなんの意味を持つの
君の幸せは誰かの不幸で
心の底から祝える程
僕は大人になっちゃいない
子供じみた感情抱え込んで
嘘に瞳を細めて嘯く
「幸せかい?」
「なら僕は不幸せだ」
望まない言葉なら
僕は最初から聞かないさ
それは僕を殺す
甘美な毒だからさ
褪せた記憶も
忘れた温度が悲しい
右向け右で
君を愛すことは
許されないんだね
知っていたんだよ
ただ零れる空気は
震わせる喉の奥で
嗚咽を我慢してたのに
その左手に
握り潰した声を
貰うだけの愛に重ねた
返すことはないよ
返せないんだよ
意味を知ってしまったから
音階を辿る様に
君の導を探す
白く濁り始めた
言葉の先の思い出を
待ち続けながら
僕は、君を、探す。
もう、いいですか。

