生き急ぐことに慣れた

諦観の瞳の奥で

あの日の君が

手を、振っていた


同じはずの時間も

日常も食い散らかした

虫喰い後の残骸に

泣く事も忘れて

いつか見た空の色に

浮かべたのは切望だった


遠くまで行けば、

何か変わる気がして

曲がった切符片手に

揺られる吊り革

僕は悲しいのか

寂しいのかも分からず

ただ深く沈みこんだ


意識の中で、

手を振り続けている

君は、きっと分かってた

色を失った世界で

君は諦めた笑顔を浮かべて


きっとそれは夢だった

きっとそれは将来だった

きっとそれは未来だった

きっとそれは希望だった

きっとそれは、


それは。


失った切符は掌の中

君の浮かべた涙で滲んだ