目を閉じて

崩れた足元に

優しく口付けて

笑ってくれよ

苦しいなら

それが愛しいから


同じ色に見える

誰かの個性も

失われた愛の裏表

君は分かってるのかな


比べてほしくはない

だけど天秤は

きっと傾いていく

悲しいからと

呟く言葉一言すら

漏れ出す様な苦しさ


辛いなら

耳を塞いで

流れるワルツを

その手を振り払って

笑みを浮かべる

君が憎いと思う前に

その腕で

その掌で

この胸を一思いに


落ちていく身体は

愛おしげに撫ぜる

風の中で

溶け出していく

愛を二人で語ろうか

大きな白痴の世界で


愛情を殺して

その笑みを思い出す

目を閉じて

踏み出す


それが

私だけの世界


僕だけの世界だから


言葉を失くして

僕は何を思うんだろう

筋書き通りの人生も

思い通りの日常も

何も思わないのに


白紙のページのまま

明日を生きて

僕は何を得られるのか

馬鹿みたいな考えも

綺麗なまま箱に仕舞った

向こう側は

どれだけ美しいのか


君が笑うほど

僕は死んでいく


君が泣くほど

僕は呼吸を失う


君が悲しむほど

僕は失われていく


どうしようもなく

綺麗な世界で

言えない言葉一つ

この世界の中から消した


もう知らなくてもいいよ


もう、忘れていいよ


それが僕の為と


嘘をついて


綺麗なまま

笑えはしないよ


君は知っているだろう

曖昧な笑みと

嘘吐きな仮面の下

泣きそうに歪めて

静かに隠した

その心の中

崩れてしまわぬよう


拭えないなら

傷口に口付けて

その傷を愛そうか


零したモノ分だけ

溢れていく涙と

泣けないと言った分だけ

押し殺した感情乗せて

もう一度踏み出してみた


そっと仕舞い込んだ

大切な物全部

忘れてしまわないように

抱き締めて眠るんだ


その目が逸らした

この世界は

思うよりもずっと優しい

裏返した世界の中じゃ

呼吸も上手く出来ないけど

それでも否定はしない

望まれる僕と

殺される僕に

その手を取って

微笑めるように


綺麗なままでも

笑えるように

本当の事を

ちゃんと言える様に

殺める心の欠片は

君にしか感じえない

夢にも似た幻で

痛みも全部拾い集めて

その涙を拭えるように


忘れないよ

笑えた事も

許した事も

その優しさも

愛した傷口と

君の世界を祝福するように


嘘吐きは鏡の中で笑ってる

瞳の中は空っぽで

ふわふわ浮かぶような

よく分からない感情に

目蓋は重く圧し掛かる


開かないよ

押し上げるのも

ちょっと面倒で

眩しいからと

閉ざした暗幕越し

外の世界

シャットダウン


何も見えないように

熱帯魚みたいに

夢の中で漂った

答え探しは

随分遠くまで

睡眠の質を問いながら

君は手を翳して


音楽ももう届かないよ

何も聞こえないように

自己防衛壁を積み上げて

それが最善と嘯いた

静かな部屋に広がるのは

忘れてた小石みたいな

捨てられた感情

一つ一つ拾い上げて

開かない目蓋の奥で

遠く誰かを見送った


ディスプレイの中じゃ

笑えなくても

誰も気付かないから

生きやすくて

呼吸が楽になる気がした


気にしなくていいよ

眩しい部屋は

もう僕まで届かないから

引かれたカーテンに

包まる様に眠って

起きなくてもいいよって

誰かが言ってくれた気がして


笑えなくても

泣けなくても

楽になれるかな

嘘吐きな僕は

今日も引き攣り笑いだけど

また今日も眠るんだ

そうすれば笑えるから


今はまだカーテンの奥で

夜を見送って


塔の上で君と二人

音の外れたワルツを踊る

もう何も怖くはないよ

どんな嘘でもきっと平気

何も無いんだ


寂れた街の角で

傘差して笑う

転げた花束は

誰かの口付けを望んで

覗く様に落ちていく

吐き出された息は哀しい

飛び込んだ海の底

笑えないのは

羅列から外れた

君の声を探して


青いだけの世界じゃ

寂しいけどさ


街灯の下

二人ぼっちの背中合わせ

切れた弦は痛みを食らう

動けない片足浮かせて

映りだした水面が笑ってる


無理に笑った

引き攣って泣いた

どんな嘘でも

もう傷つかないから

この手を振り払って

ワルツは途切れた

歌っていたはずの歌も


君と二人


ね。