嘘吐きは鏡の中で笑ってる
瞳の中は空っぽで
ふわふわ浮かぶような
よく分からない感情に
目蓋は重く圧し掛かる
開かないよ
押し上げるのも
ちょっと面倒で
眩しいからと
閉ざした暗幕越し
外の世界
シャットダウン
何も見えないように
熱帯魚みたいに
夢の中で漂った
答え探しは
随分遠くまで
睡眠の質を問いながら
君は手を翳して
音楽ももう届かないよ
何も聞こえないように
自己防衛壁を積み上げて
それが最善と嘯いた
静かな部屋に広がるのは
忘れてた小石みたいな
捨てられた感情
一つ一つ拾い上げて
開かない目蓋の奥で
遠く誰かを見送った
ディスプレイの中じゃ
笑えなくても
誰も気付かないから
生きやすくて
呼吸が楽になる気がした
気にしなくていいよ
眩しい部屋は
もう僕まで届かないから
引かれたカーテンに
包まる様に眠って
起きなくてもいいよって
誰かが言ってくれた気がして
笑えなくても
泣けなくても
楽になれるかな
嘘吐きな僕は
今日も引き攣り笑いだけど
また今日も眠るんだ
そうすれば笑えるから
今はまだカーテンの奥で
夜を見送って