TRIANGLE -127ページ目
滲んだ原色の海
狂おしい程の
憎しみを垂らす
双眸が許すのは
吐き出された嘘
何処に居るか分からない
何処に在るか分からない
それが答えなら
僕は差し出す剣は
何の意味も持たずに
殺してあげましょう
その意味も理由も
声にならないなら
あえて闇に呑まれる意味もない
誰かの為だなんて
偽善的な愛も要らない
全てを探すなら
一つを知らなければ
意味がなくて
一つを見つける為に
全てを棄てた
僕の手に残ったのは
残響と虚無感だけで
何処に居るの?
何処に在るの?
鴉が泣き出して
漆黒が迫る
殺す為に手をあげた
翳された翼の奥で
原色の声が
響き渡った
胸が、
ざわめく
騒いだ声は
遠ざかる、
夢。
嗚呼、憂鬱だ
霞んでは
離れる
青の空
揺らめいだ
過去の僕
思い出せず
掻き毟られる
記憶の端
少しだけ、
笑えそうか
もしも、
その先は
誰も言えず
詰まる、
思い出せず
やはり
掻き毟られる
もしも、
どうして
いつもここで
忘れてしまう
怒ってくれよ
いっその事
部屋に満ちた
虚無を捨てる
声、
飽和して
見えず、
聞こえず
溺れた
夢だと、
言った。
今、
目を瞑れば
落ちていく
誰かの笑顔も
見えないけど
思い出せる
そんな気がした
嫌なものは
きっとない
消したばかりの
綺麗な白で
僕は
上書きした
もしも、
掻き毟られた
剥がれた記憶が
僕の手元に
戻ったなら
僕は
笑えたか?
分からないけど
誰もが
悲しげに
目蓋を伏せる
それが
悲しいんだ
それが、
寂しいんだ
もしも、
僕が生きていたら
やはり
笑っていたか?
誰かが
喜んだか?
それだけが
僕の全てだから
夢、夢、夢
そうだとしても
構築された
この世界が
幸せであるなら
僕は
きっと幸せだ
幸せだ、と
言いきれるんだよ
分かってるだろう?
これが、
僕の夢だよ
胸に手を当てて
抉る様な痛みに
膝をついて仰ぐ
今日も開かない
閉じたままの心と
必要とされない
嘘吐きな自分が
静かに鎮座する
苦しいのは
僕一人の為だ
優しさを弔うたび
爛れる様な痛みと
焼けて貼りつく様な眼球に
雫が零れて辛かった
戻りたくないのは
望まれないからか
それとも、
時間が経っても
無意味な事もあると
知ってしまったからか
さりげなく
断ち切った
どうせ手を離しても
引き攣れて痛いから
必要とされても
僕は返せないよ
溢れだした言葉も
曖昧に滲んだ
その手が触れたのは
誰よりも苦しい
そんな優しさだった気がする
夢の様な
痛みを覚える
頭を押さえて
目頭に溜まる
雫の数だけ
裏切られた
いっその事
忘れてしまえば
楽になれるのに
その声も
その顔も
その指も
その髪も
貼り付いては
離れなかった
曖昧に誤魔化せば
笑うなよって
そう呟いては
また足を進める
どうでもいいよ、
どうせ思い出せないから
叩きつける様に
痛みが掌に響く
言われた事を
静かに飲み込む様に
受け入れるしか
その時の僕には出来なくて
でもそれはただの自己防衛で
正当化してしまえば
逃げる事なんて簡単で
でもそれは許されなくて
掴まれた腕が
熱を持って涙を零した
君は、忘れるだろうね
僕の知らないところで
また笑えるのに
僕だけが
笑えないまま。
緩や かに溶ける
苦いだけの午後に
僕は一人、
痛みを刻むんだ
嘘吐いてLRの渦
右左振り回して
音像嘯く
傾いた境界線
どれこれと零す
足元疼いて笑う
遠いまま
電子に口付けた
原色の映像も
ノイズに見えるさ
一つの夢だなんて
右見て言ってみろよ
スイッチ一つ
その手の中で
温く溶けていく
踏み締めるたびに
雑に掻き乱す
君に逢いたいよ
そのボタン一つで
攫いこんでデリートしようか
ヘッドフォンの向こうで
パチリとレコード鳴らして
それもいいかもね
電子の波なんて
そんないいものじゃないけど
不規則に揺れては
ふわふわ浮足立つ
人差し指
我先に指差して
一人で笑ってるよ
仮面付けてさ
バレやしないけど
隠れて笑うのは
誰の為の免罪符?
たった一つの為に
乖離して分解するのか
Lから聞こえる方向指示と
Rから聞こえる自己否定が
意味をなさない
ただ音に成り下がって
電子の海に投げ捨てた
言葉も2つの数字に還そうか
ブレて見える自分自身も
自分なんだからさ

