再手術カウントダウン | 蟹、退治中 (乳がん生活)

蟹、退治中 (乳がん生活)

2012年12月 乳がん告知
13年2月 右乳房切除術(HER2 3+、ER +、Pgr -、リンパ管侵襲あり)
3月から抗がん剤(AC)、ハーセプチン、ホルモン療法の
術後治療を提示されるも、若き主治医の方針は一転、二転。
主治医を変え、ハーセプチンとフェマーラで治療中に
転移発覚

サナトリウム。療養所。
 
さだまさしの歌にもありました。
昭和レトロな響きの、A病院はそんな所。
 

水曜日に整形受診。
その日の夜の電話でA病院を紹介されて
「明日か明後日行くことができますか?」って
随分急な話ですが金曜日に初受診、の記録です。
 


2月17日


この日も主人に休んでもらい
車に車イスを積んで病院へ。
以前実家の母がお世話になった病院です。
勝手はわかるつもりだったけど、
がんセンターの分院になって
ちょっと模様替えしていました。
 
 

「紹介状はFaxで送っておきますから」と言われていたので
その通りに伝えて初診受付。
 
でも整形の受付で
「CDとか写真とかお持ちじゃないですか?」と。
そう言えば普通
紹介状と一緒に検査データを持って行くよねえ。
でも何も言われてないもん。

「持って行くようにとも、病院に取りに来るようにとも
言われませんでした。
ただ夜に電話で、紹介状をFaxで送っておくから
直接受診するように、と言われたんですけど。」
 
「紹介状は来ているんですけど、
データがないと先生も判断できないんですよねえ。」
 
「本当に何も預かっていないんですね?」と
3回も繰り返して聞かれ、
疑われているようでちょっとヤな気分。

「自分の控えだけは今持ってますけど。」
と、何かの役に立つかもしれないと思って持ってきた
お薬手帳(点滴薬も書いてある)と、
血液検査の結果を渡しました。
(後でそこそこ役に立ちました。)
 
 
 
診察室
 
初対面のY先生は話しやすそうな感じ。
 
Y:O先生(オトコマエ先生)とは電話で話し合いました。
Faxでレントゲン写真も見せてもらいましたが
1回目の手術はうまくできていたと思います。
 
 
 
手術で入れる予定の器具のカタログ写真を見せながら
説明をしてくれる。
 
Y:今までは骨を補強するための金属を入れていたけど
付け根の方は骨の強度が十分じゃないので
今度は関節と骨が一体になった物を入れます。
今入れている金属を抜くのに
骨を7センチくらい切らなきゃいけないけど、
ちくわにきゅうり入れたの想像してもらうとわかると思うけど
ちくわときゅうりの断面が揃ってたらきゅうりが抜きにくいでしょ?
きゅうりの端がとび出た状態になるように、
健康な骨も2~3センチ余分に切ることになります。
 
いつもちくわときゅうりで話しているんだろうか?
わかりやすい説明です。 
 
 
 
私:金属はどこまで抜くんですか?
下の方で金具で止めてるみたいだけど。
 
この写真はスマホに入れてた写真。
待ち受けになんかしてませんよ!
この前ブログにアップするのにスマホカメラで撮って
入れたままになってたのがあって
質問するのにちょうど良かった!
 
Y:全部抜きます。
下のはネジになってるから、最初にここを外して。
スッと抜けるといいんだけどね
抜けないとちょっと時間がかかるかも。
 
 
 
私の骨は細いんだそうです。
(脚が細いって言われたかった!)
新しい金属を入れるのに、骨を少し削る必要があるかも。
金属と骨が早くくっつくには
骨セメントを入れるといいんだけど、
私の場合それをすると、ネジを外した後の穴から
にゅるにゅる~っと出てきちゃうんだって。
(「にゅるにゅる~」って、そう言ったんだよ!)
 
全体の見通しは
初めの1~2週間は車イス。
立つ練習をして、松葉杖で退院できるようになるまで
目安として手術からひと月半。
 
また長丁場になりますね~。退屈しそうです。
 
 
 
主人:一人で車を運転して外出できるようになりますか?
 
Y:う~んそれには3~4カ月くらいはみてくださいね。
 
 
 
私:私の希望は、動いた時の痛みがなくなることと、
T字杖または片松葉で歩けるようになることです。
それは大丈夫と思っていいですね?
 
Y:その目標は全然難しくないですよ。
片松葉でもいいの?
 
私:できればT字杖がいいですけど、
両松葉と片松葉じゃ、できることが全然違いますもん。
 
と、今までの歩行遍歴~
車イス→歩行器→両松葉→片松葉→T字杖
を説明。
 
Y:そうか、ここまで歩けるようになるのが
予想外のことだったんだねえ、としみじみ。
 
 
 
思えば、骨転移が見つかった時
この病院での手術の話は出ていたのですが、
調べたら肝転移もあって手術は意味がない、
なんて言ってるうちに
骨折して緊急手術、だったんですよねえ。
最初からこの病院にかかっていたら
違う結果になっていたかもしれないけど、
そんなこと誰にもわかりませんからね。
 
 
 
Y:但し、今までと同じ歩き方はできなくなります。
自前の関節を人工関節に置き換えるということは、
関節についている筋肉(ももの外側の筋肉)が
使えなくなるということ。
左足を外に出せなかったり、
歩く時も左足がぐらぐらして、びっこをひくようになります。
 
(注:びっこはもしかしたら差別用語かもしれません。
先生もためらいながらそう言われ、
私も代わりの言葉を思いつかなかったので
そのまま使わせていただきました。
不快に思われた方がいたらお詫び申し上げます。)
 
 
 
私:足を曲げるのはどうですか?
靴下を脱ぐのは今でも一人ではできないんですけど。
 
Y:人工関節はね、脱臼しやすいんですよ。
だから足を深く曲げるような動作は避けるように、って
この手術受ける人にはいつも言ってます。
 
やっぱり、今より良くなることはないよね。
上手に人の手を借りるのは、生きていれば大事なことです!
(父を見ていてそう思います。)
 
 
 
私:O先生から「特殊な手術」と聞いているのですが
難しい手術なんでしょうか?
 
Y:リスクが高いとか成功率が低いとかという意味なら
全然そんなことないです。
僕たちみたいな腫瘍を専門にしてる整形外科だったら、
この手術ができたら一人立ちしたと言ってもいいね、という
登竜門みたいな手術。
整形と言っても専門が分かれていて
O先生はリウマチがご専門だから
こういう手術をされることはないんです。
骨の腫瘍を専門にしてる人はそう多くないんで
そう言う意味では特殊かもしれないね。
県内でこの手術やってるのは、
がんセンターと大学病院くらいかな。
 
通ってる病院は車で30分で、病棟はきれい。
この病院は一時間半かかるし、入院病棟の設備も古そう。
だから正直言って余り気が進まなかったんです。
でも大学病院なんて言ったらもっと遠くなってしまう!
通える範囲の所を紹介してもらえて良かったです。
 
それに、特殊ではあっても難しくはないと知って
ほっとしました。
 
 
 
私:先週カドサイラをやったので血小板が減って、
と言おうとすると、
 
Y:カドサイラって何?
 
(えっ、知らないの?!って一瞬思いました。
がんと言っても原発によって薬も違うから
そんなものなのかなあ。)
 
私:ええと、Her2陽性乳がんの分子標的薬で、
ハーセプチン、パージェタの次に使う
ハーセプチンに抗がん剤がくっついた、みたいな。
 
先生すかさず本を取り出して調べる。
Y:ふうん、血小板が減っちゃうんだね。
 
私:はい、白血球は正常だったんですけど。
と言って血液検査の結果の紙を見せる。
(持って来て良かった!)
 
私:向うの病院は外科で化学療法をやってるんですけど、
外科の先生が、カドサイラが悪い方に働かないように
少なくとも手術まで2週間はあけた方がいい、と。
 
Y:前回は2月8日だったんだね。
そうすると来週の手術は無理かあ・・・
 
えっ、そんな急ぎの話なの?
 
Y:これはこっちの都合なんですけどね、
ここは大きい病院じゃないから
整形外科の手術は原則週一回、火曜日なの。
3月になるとちょっと大きい手術の予定が
毎週入ってるから
あちこち調整しなきゃならないんで、
できれば来週手術できないかと思って
それで今日、急いで来てもらったんですよ。
 
あ~画像もデータもなしの受診になったのは
そういう事情があったからなんですね~。
 
 
 
Y:手術は金属がスッと抜ければ2時間半くらい。
それに手間取ると5時間くらい。
全身麻酔になります。
患者さんにとっては騒がしい手術になるからね。
 
私:ああ工事なんですね~。
 
と、思わず言ってしまった(^^ゞ
 
乳がんの手術の「メス!ペアン!」は
整形だと「のこぎり!やっとこ!」になります。
 
ウソです。
でもそんなイメージです、整形の手術って。
 
Y:2月27日入院、28日手術ではどうですか?
 
2月末は娘は仕事休めないって言ってたけど
3月末まで今の状態で生活するなんて
ストレス多すぎだー!!
 
私:はい、それでお願いします。
O先生の方には手術のことを
連絡していただけるんでしょうか?
 
Y:もちろんこちらからします。
っていうか今日も午後からの会合で会うし
手術の時も向うの病院の先生が来るかもしれないって。
 
帰りの車の中で、外科主治医から
ケモ延期の電話がありました。
Y先生→O先生→外科と連絡が回ったらしい。
みんな仕事が早いなあ!
 
 
 
私:入院の準備をちょっとずつしたいので、
入院のしおりのようなものがあれば
今日いただけると助かるんですけど。
 
Y:じゃあ今日中にできる検査をやって、
その後もう一度ここに戻ってきて入院の手続きをして
今日は終わりにしましょうね。
血小板がどうなってるかも確認したいし。
 
 
 
その後、
単純CT
胸部と大腿部のレントゲン
採血
心電図
肺機能
の検査に回りました。
 
どれも、ほぼ待ち時間なし!
主人が「こんなに患者少なくてやってけるのか?」と
心配するくらい空いてました。
がん患者ばっかりだから単価が高いんだろうか?
 
肺機能検査は、肺活量は平均より少な目だったけど
短時間で息を吐き切る検査では
技師さんにほめられました(#^^#)
コーラスで鍛えた成果かな?
 
 
 
整形に戻り、
どの項目も手術に支障ないことを確認。
血小板はたった二日で
6→12に増えてました。
まだ基準値には届いてないけど
この分なら心配なさそうですね。
(ご存知と思いますが、血小板は血液を固める役割をします。
単位がわかんないけど10以下だと血が止まりにくく
手術が終わっても血がダラダラ~に
なってしまうワケ。)
 
 
 
病院に着いたのが10時少し過ぎで、
入院の説明と手続きと会計を終えたのが2時前。
あんなに検査したのに、テンポよく終了。
 
 
 
担当してくださるのがいい先生みたいで良かったです。
「カドサイラって何?」には驚きましたけどね。
知ったかぶりで適当にごまかす先生より
知らないことを認めて調べる先生の方が
100倍くらい信用できます。
 
それにやはり、ある程度
自分の身体のことや受けている治療を知っていた方が
話がスムーズに進むなあと思いました。
 
 
 
長くなってすみません。
おマケの業務連絡。
 
入院は27日(月)
主人休み。
入院準備は二人で何とかなります。
毎年の入院で、プロの域に達しつつあります。
 
手術は28日(火)9時45分から5時間の予定。
主人、娘休み(たぶん)。
 
コインランドリーが屋上にしかないので
1か月半の長丁場、洗濯がちょっと大変かも。
自分でできるといいけど、そこが一番心配。
お見舞いは文庫本でよろしく。
 
弟は来月引っ越し。
業者さんとヘルパーさんを頼むそうです。
引き渡しの立ち合いは主人がします。
 
 


ありがとうございます

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