それでも使えない「介護保険」 | 蟹、退治中 (乳がん生活)

蟹、退治中 (乳がん生活)

2012年12月 乳がん告知
13年2月 右乳房切除術(HER2 3+、ER +、Pgr -、リンパ管侵襲あり)
3月から抗がん剤(AC)、ハーセプチン、ホルモン療法の
術後治療を提示されるも、若き主治医の方針は一転、二転。
主治医を変え、ハーセプチンとフェマーラで治療中に
転移発覚

骨折した時、何人かの方から
「介護保険が使えるよ!」と
コメントやメッセージで教えていただきました。


が、結論から言うと
「癌の多発性骨転移による骨折、現在化学療法中」
では、歩行器だろうが松葉杖だろうが
「介護保険は使えない」のです。


以前こう書いた時、これまた何人かの方から
そんなはずはない!とアドバイスいただいたのですが、
病院のドクターだけでなく、
ソーシャルワーカー、ケアマネージャーさんにも聞いて
調べていただいたところ、
残念なから全員一致で「使えない」の結論。



一般に介護保険のサービスが使えるのは65歳以上。
でも特定の病気の人は、40歳から使えます。


がんもその「特定疾病」に指定されているんです。
ただし、回復の見込みがない「末期がん」限定。
抗がん剤の治療効果があるうちはダメということ。

化学療法中でも、
治癒目的ではなく症状緩和が目的の時は
末期がんという診断になるそうです。
その辺はドクターの判断次第で、
ドクターがどのような診断書を書かれるか、と
いうことですね。



まあ仕方ないよね、限りある財源。
どこかで線引きしなきゃいけないもんね。
私は化学療法を受けて治療効果が出ているのだから
それを幸せと思わなきゃね。
それ以上のことを望むのはゼイタク。


と思っていたんですけど、
こっちは介護保険の対象になっているんです。


「骨折を伴う骨粗鬆症」


転んだり事故にあったりの骨折と違うのは
骨粗鬆症は骨がもろくなっての骨折だから
完全に回復するのは難しいし
また繰り返すかもわからない。
そういうこと?


多発性骨転移(溶骨性)による骨折も
おんなじなんですけど~~~
自分の体重で折れちゃったんですけど~
杖なしでは歩けないし
また違う所を骨折する可能性もあるんですけど~
いやむしろ、
骨粗鬆症と同じ治療に加えて
がんの治療も並行してやっていかなきゃいけない分だけ
私の方が大変だと思うんですけど~~~


もし上半身の骨が折れでもして
自力での移動手段は電動車いすだけ
なんて状況になったとしても
(可能性としてはある、とドクターに言われています)、
介護保険のサービスは受けられないのです。
今の法律では。


病名じゃなくて症状によって
対応してくれるようにならないものか。


愚痴、失礼いたしました。



最後に
役に立たなければいい、と思う情報をひとつ。


末期がんについては、
認定の手続きはできるだけ早くしてあげなさいよ~という
厚労省の通達も出ていました。


介護保険は申請してから、面談調査と判定会議を経て
認定がおります。
タイミングによっては、
2か月以上かかることもあります。

がんの末期はそんな悠長なこと言ってたら
症状が変わってしまうから、
早くしなさいね、という通達なんでしょう。


治療が終盤に近づいてきたら
できるだけ早めに市区町村に相談して
介護認定を受ける、というのも
生活を快適にする、ひとつのやり方と思います。


認定を受けられない私も、
自費で介護用品をレンタルしたり
購入したりしています。
歩行器、松葉杖、車イス、手すり付きの電動ベッド、お風呂椅子。
そのくらいかな。

ベッド以外で10数万円かかりましたが、
どれも毎日の生活に欠かせません。
(動けるようになったらベッドは電動じゃなくても良かった。
でも手すりは寝返り打つのに必要。)



ごめんなさい、末期がんなんて言葉、聞きたくないかもしれない。
でも自分がその立場になった時に、
「そんなのあるなら使ってたのに・・・」とならないように
書きました。





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