イリノイ高等教育業界の暗いニュース | アメリカつれづれ日記

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教育業界、特に高等教育業界に勤める者の間では暗黙の了解がある。それは

 

お金持ちにはなれないということ。

 

教育業界にはボーナスがない。基本給も高くない。毎年昇給の可能性はあっても、予算の都合で昇給がフリーズなのはよくあること。

 

教授まで行くとまた違うのだろうか。アメリカ人は給料の話は聞いてはいけないので、わからないのだが、職員及び講師は経験上周りが思うのと現実は全く違う(ほど低い)。

 

さて、そんな高等教育業界だが、州によってもっと違いが出る。

 

給料は一緒かもしれない。でもここイリノイ州は来てからわかったのだが、ここ2年ほど経済危機を抱えているのだそうだ。

 

もっとはっきり言うと州にお金がないとのこと。

 

去年度の高等教育への予算は振り分けられず、それどころか各大学70%の予算カットを命じられたそう。

 

今年度は12月末までの予算は出たものの、1月以降どうなるのか、議会と州知事との間での議論がまとまらず未だに出ていない。

 

噂によると大規模な解雇やむなしと判断している大学が多いのだとか。噂であって欲しいのだけれど。

 

州にお金がないので州に雇われている人々にはいろいろ弊害が出ている。

 

例えば自由に病院や医者を選べるPPOという保険のプラン。これは雇用の際の保険のチョイスに入っているのだが、州が負担すべきお金を医者や病院に2年弱払えていないため、この保険を選ぶと診療拒否にあっている人たちが出てきている。それを聞いて私は一つの病院で決まった医者にかかるというHMOという保険にした。(本来ならPPOにしたかった。)

 

そして毎月医療費を積み立てるFlexible Account System。毎月給料から65ドルほど取られているのに待てど暮らせど州からカードが来ない=使えない。そう、秋はお金を毎月取るだけ取っておいて還元しないのだ。もともとこれは自分の医療費を貯めておくためのシステムであって、州に収めるお金ではない。私のためのお金だ。が、残念ながら州はお金を未だに返してくれない。もちろんHRに問い合わせて返してもらうあるいは、カードを発行するように州に掛け合ってもらっている最中だけれど、カードが発行されても、自腹で払った医療費が(私が貯めたお金から)払い戻されるのかは疑わしい。

 

この医療費積立問題は私だけではなく他の職員も同じ目にあっているらしい。

 

さて、そんなイリノイ州。なんでこんなに問題だらけなのか?

 

同僚やら上司やら元同僚やら、みんな口を揃えて言う。

 

イリノイは(そしてシカゴは)腐敗してるから。今の知事の市長の任期が終わるのを待つか、彼らが(横領などで)逮捕されるのを待つしかないから。

 

イリノイに来て初めて知ったよ、州が破産状態になれるってことを。

 

私の仕事もいつまであるのかわからないけど、それまでは頑張って仕事するので、せめて毎月積み立てている自分のお金を返していただきたい。