合奏をしていると、「もっとはっきり吹いて」とか「アーティキュレーションが聞こえるように」とか言われること、ありませんか。はっきり吹くってどういうことなのでしょうか。言葉が聞こえるように吹くということ。
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
はっきり吹く
きっとこの夏も全国の吹奏楽部でたくさん聞かれた指示なのではないでしょうか。
「もっとはっきり吹いて!」って…
ところで、『はっきりと』っていう意味の楽語、楽譜の指示がありますよね。さて何?
アクセントではないですよ。アクセントは『はっきりと』ではないんです。
『はっきりと』は、マルカートですね。
(ならアクセントはどういう意味でしょうか)
では、はっきり吹くにはどうしたらいいのでしょうか。
もちろん、はっきりといってもその形は1種類ではなく、いろいろあると思います。
でもこれ、言葉で考えてみるとわかるのではないかとも思うのです。
はっきりしゃべる
言葉ではっきりしゃべるって、どうしたらできるでしょうか。
ひとつには、滑舌。
最近はあまり言いませんが、「渡部陽一さんみたいに」なんて言っていたこともありました。
滑舌を、はっきりさせる。
決して、『アタックを強くする』ではないと思うのです。
(もちろんそういう表現を要求される場面だってあるでしょうけど…)
だから多くの場合、タンギングを強くするのでは望む結果は得られない…
でも、あるでしょ。無意識にタンギングばかり強くして、『痛い音』になってしまうこと…
ではどうしたら、滑舌は良くなるのでしょうか。
舌と息
滑舌、その文字からも連想されるのは…
舌をはっきりと動かすことでしょうか。
でも、ならそうしたら、滑舌よくしゃべれるのでしょうか。
どんなに舌や口をはっきりと動かしたって、滑舌よくしゃべれるとは限りませんよね。
そこにはほかにも必要なものがあるのです。
言葉を話すときのお話ですよ。
では、滑舌よく話すためにもうひとつ必要なことって何でしょうか。
息、ですよね。
息の流れの中で舌や口がはっきりと動いて初めて、滑舌よくしゃべることが出来るのです。
実際に試してみましょう。
息を流さずにどんなに舌や口をはっきりと動かしたところで、滑舌のいい発音は出来ません。
息の流れをともなって初めて、滑舌よくしゃべることが出来るのですよね。
タンギングしてる?
ありませんか、こんなふうに訊かれたこと…
「タンギング、してる?」
もちろん実際にタンギングを出来ていないこともあるかもしれません。
わからないですものね教えてもらわなければ…
だから大切なのですよ、最初の手ほどき。
でも、タンギングはしているのだけれど、してないように聞こえることもある。
それはなぜなのかというと…
タンギングの瞬間に、息が来ていないから。
そうすると、言われてしまうわけです。「タンギング、してる?」って…
つまり、舌と息とのコンビネーションが出来ていないわけなのです。
舌に一瞬、息の『圧』を感じる、その感覚。
これ、タンギングのポイントでもあると思います。
まずは歌ってみる
楽譜にはアーティキュレーションってありますよね。
それを考えながら楽器で吹いてみる前に、まずは歌ってみるのです。
音がちゃんと取れなくても、アーティキュレーションを『しゃべって』みるのです。
言葉をしゃべるのと同じです。
楽譜のアーティキュレーションをしゃべることが出来たら、それを楽器でやってみる。
考えるのではなく、歌うのです。
そして、発音の種類、つまりタンギングや息の形は、1種類ではありません。
音楽の種類やその場面によって、たくさんあります。
その引き出しを増やしていくことも大切ですね。
さて、滑舌よく発音できていますか。







