コンクールを聴いて思うこと | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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吹奏楽コンクール、みなさんのところはどこまで終わっていますか。地区大会が終わったところが多いのではないかと思います。いくつかのコンクールを聴いて感じたことのいくつかを、きょうは書いてみたいと思います。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  コンクール

 

いくつかのコンクールを聴く機会がありました。
素晴らしい演奏にもたくさん出会えました。
そして、いろいろ感じるところもあります。
きょうは、特定の団体ということではなく、いくつか聴いて感じたことを書いてみますね。
ちなみに、どこの地区を聴きに行ったのかは書きません。
 

 

  ていねいな演奏

 

自由曲、ほんとうに多いですね、邦人作品が。
そして、みなさんとてもていねいな演奏だな、と感じます。
ただ、気になることもいくつかあるのです。
まず、ピッチが合わないのはなぜなのか、そこに注目しているでしょうか。
合わない理由なんかおかまいなく、とにかく合わせるになってしまっていないでしょうか。
そして、ピッチが合わないのが気になるのはなぜでしょう。
どうして、ピッチのわずかなずれが、こんなにも気になるのだと思いますか。
それは…
 

 

  響き

 

音の響き、豊かさが足りないのだと思うのです。
そして、それが出来てくれば、音も自然に寄っていくと思うのですよね。
特に中学の部で感じるのですが…
なんだか抑え込んで鳴らなくしているように感じられる団体が少なくないのです。
もっとのびのび鳴らせばいいのに、なにをそんなに抑え込んでいるんだろう…
そんなふうに感じてしまうのです。
どうして?
これが出来なきゃ…、こうならなきゃ…、こうなっちゃだめだ…、この音が出なきゃ…
そんなことがいっぱいあって、不自由になっているのかな…
そんな感じもするのですよね。
まず、もっと自由にのびのび音を出せたらいいのに…
 

 

  キャパシティ

 

そして、音のキャパシティ。
フォルテを無理に鳴らしているように感じられる団体も、やっぱりあるのですよね。
逆に、とってものびのびといいサウンドを聞かせてくれる団体もある。
その違いは、何なのか…
身体の使い方だったり(これは見ているとわかりますよ)、奏法だったり、歌だったり…


そして、打楽器に無頓着な団体が、やっぱり時々気になるのです。
打楽器ってとっても大事ですよ。
音色や、ノリ、ビート感、意味をわかって叩いているかどうか…
打楽器次第で、バンドがピシッとしまったり、逆にバラバラになったりもしますね。
 

 

  どんな合奏をしてきたのか

 

演奏を聴いていると、どんな合奏をして来たのかが見えてきたりもします。
ハーモニーディレクターのクリックに合わせて合奏していたんだろうなぁ、って思えたり…
正確なんだけれど、なんだか無機的で冷たいんですよね…
言語化するのが難しいのですが、なんだかどこか不自然なのです。
逆に、すごい『ドライブ感』のあるバンドもある。
聴いていてこっちも元気になるような…
でも、決して雑ではないのです。
 

 

  指揮者

 

指揮者について…
みなさんほんとうにうまいです。
きれいに振られる。上手だな、と思います。
ただ、もっと『流れ』が見えたらいいのに、って感じる方は多かったですね。
 

楽曲の、スコアの読み込みに関して…
失礼ながら、「もっとちゃんとスコアを読もうよ」と言いたくなるような演奏も…
なんだか表面だけを見て、雰囲気で整えました、というような演奏…
逆に、しっかりスコアを読み込んだことが見て取れる演奏も少なくなかったです。
とても好感を持って聴きました。
これ、すごく大きな差ですよ!

思うことをとりとめなく書いてみましたが…
コンクールって、ときにはすごい演奏に出会えます。
支部や全国でなくとも、ね。
コンクールのことを悪く言う人が時々いますが、まずは聴いてみなさいよ、と言いたい。

さて、みなさんはコンクールを聴いてどんなことを感じましたか。