いいマウスピースってどんなもの? | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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金管楽器のみなさん、いいマウスピースってどういうものだと思われますか。それはもちろん人それぞれなので、ほんとうは『合っている』マウスピースということなのでしょうけど、さて、その条件ってなんでしょうか?

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  いいマウスピース

 

じつは最近、すごく久々にマウスピースを替えたのです。
で、『いいマウスピースってなんだろう』って、改めて考えてみたのです。
マウスピースってね、ほんとうはちょこっと吹いただけでわかるものではない…
そんなふうに思うのです(ぼくはね)。
1時間くらい吹いて、やっと少しわかってくるような感じ…
 

 

  吹きやすい

 

まず、単純に、吹きやすいことですかね。
心地よいこと、ストレスがないこと。
これって、響きや振動によるところも大きいように思うのです。
扱いが難しいようでは安心して使えませんよね。
そして、ぼくはけっこうリムにもこだわるのですよ。
ストライクゾーン狭めだと思います。
 

 

  広さ

 

広さとは、『部屋の広さ』。
カップ容積ではないですよ(それとももちろん関連があるのでしょうけど…)。
窮屈でなく、かといって、持て余さない。
リムのスペックには『内径』しか数字に上がってこないでしょ。
でも、同じ内径でも、大きく感じるものや小さく感じるものがある。
リムの形や厚さに大きく左右されますよね。
コントロール性能と、安定性能、その相反する要素のバランスと、部屋の広さ、
この2つがうまくマッチしていることが大切なような気がします。
 

 

  望む音が出せる

 

その楽器からどんな音を出したいのか、どんなイメージを持っているのか…
そこにマッチしているもの、それを助けてくれるもの、そういうマウスピースがつまり、
望む音が出せるマウスピース、なのでしょうね。
だからそれもやっぱり、人それぞれなのでしょう。
キャパシティ、つまり、レンジの広さや割れにくさ、息の入り。
これって、カップ容積やスロートだけで決まるわけではないですよね。
重量分布とか、そういう要素も大きく関係していそうな気がします。
 

 

  楽器との相性がいい

 

デニス・ウィック氏は『トロンボーンのテクニック』の中で、マウスピースについて、
「大半は楽器とのバランスで決まる」と書いています。
楽器との相性は大切ですよね。
音程がいいことも、そのひとつでしょう。
これって、マウスパイプとの相性なのでしょうか…
あとは、重さ。
軽い楽器にはヘビーなマウスピース、ヘビーな楽器には軽めのマウスピースが合う?
そんなふうに言われることもありますよね。
でもこれ、単純に『重量』とは限らないと思うのです。
秤ではかってわかるもの、でもないように思うのです。ややこしい…
ピアニストが「鍵盤をもう少し重く」とかいうのと似ているのかもしれません…
なにしろ、なんだか分析は出来ないけれど、たしかにはっきりと存在するもの、
それが、楽器との相性だと思うのです。
 

 

  発達を制限しない

 

このマウスピースを使い続けたら、自分がどうなっていくだろう…
そんなことも考えますよね。
つねにストライクゾーンに導いてくれるようなマウスピースは吹きやすいけれど、
もしかしたら表現の可能性は狭いのかもしれない…
逆に、いろいろなコントロールが効くマウスピースは、気が抜けないかもしれない…
どっちが、演奏を助けてくれるだろう、どっちが、自分の発達を助けてくれるだろう…
そんなことも考えますよね。
 

 

  使い通す

 

みなさん、靴のサイズって決まっているでしょ。
マウスピースのサイズも、それと同じで人それぞれ決まっているんだ…
そんなふうに言った人もいました。
なにしろ、マウスピースって、楽器との相性、自分との相性。
両者をつなぐものなのですから…
そして、いちど決めたらそれを使い通すことも大切なように思います。
気分でころころ取り替えるのは、やっぱり良くない。
ちゃんと特性をわかってシーンによって使い分けるのならいいのでしょうけど…

つらつらと書いてみましたけど、やっぱりなんだかよくわからない…?
奥が深いですよね。

みなさんはどんなものが、いいマウスピースだと思われますか。