AIが作曲する時代 | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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昨日は『生成AIに訊いてみた』という記事を書いてみましたが、今やAIが作曲までしてしまう時代なのです(うちのAIには出来ませんが…)。それが今や、かなりのレベルに達しているというお話、これ、どうなの?

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  AI

 

生成AIについては、3月にも書いていますね…
こちらの記事。

 


さて、きょうはAIがおこなう作曲の話です。
コンピューターが音楽を創ってしまう…
それがどの程度のレベルにまで達しているかというお話。
こちらの記事を読んでみてください。

 


さて、どうでしたか?

 

 

  AIが作曲を…

 

上の記事の中の音楽、すべて生成AIが創ったものなのですよね…
いや、こんなレベルにまで達しているのかと思うと、驚きを隠せません。
どんな学習をして、どんなプログラムによれば、こんな音楽が創れてしまうのでしょうか。
そもそも、『作曲』とは何なのでしょうか。創作、とは…
それって以前にも書きましたが、創作とは、人間がする場合でも、結局は、
それまで出会ってきたものや経験してきたことの再構築、だと思うのです。
コンピューターがそれをやっても、今やこれほどのものが出来る…
 

 

  危機感を…

 

音楽家たちは危機感を持たなければならない、声を上げよう…
そんな呼びかけもありました。
AIの問題点については、3月の記事に少し書いていますが、さて、でも…
どうするというのでしょうか。
規制する? 制限する? どうやって? なにを根拠に?
正直、難しいのではないかと思うのです。
(ぼくの立場でこんなことを言ってはいけないのかもしれませんが…)
AIが既存の音楽を学習することを制限する?
人間が聴いて学習するのは自由なのに?
AIが創作活動することを制限する?
人間は自由に創作を(著作権などをおかさなければ)出来るというのに?
みなさんはどう思われますか。
なかなか難しいように思うのです。
 

 

  コンピューターの欠陥

 

あえて『欠陥』と書きました。
コンピューターは、人間が奏でるレベルの音楽までは産み出せないと思っています。
たとえばピアノの演奏…
おなじピアノを弾いても、ピアニストによってその音は全然違いますよね。
突き刺さるような痛い音もあれば、まろやかで心地いい音もある。
なぜなのでしょう…
なら、心地いい音をサンプリングすればいい?
ダメです。人間は、音色をちゃんと使い分けますから。
そして、同時に鳴る複数の音のバランスも、絶妙に取っている。すぐれたピアニストは、ね。
だから、コンピューターが創る音には満足できないのですよ。
 

 

  ハーモニー

 

そしてハーモニー。
人間は、管楽器でも弦楽器でも、無意識に、心地いい響きへと動いている。
すぐれたプレイヤーは、ね。
それは厳密には、純正律、ではないと思うのです。
純正律なら破綻もするでしょ。
そうではなく、実用的純正調とでもいうような感覚を持っていると思うのです。
ところが、コンピューターは違います。
コンピューターで、打ち込みで創る音は、きっとどこまでも平均律でしょ。
そんなものにすり替えられてしまっているわけですよ。
それはもしかしたらわずかな違いなのかもしれません。
でも、これ、怖いとは思いませんか。
もし、人間がそんな音に毒されていってしまったら…
もしかしたら、純正を求める耳さえ失ってしまうかもしれません…
 

 

  コンピューターには出来ないこと

 

音色や、響きや、感性…
そんなものまで、コンピューターが人間とおなじように出来るようになる日が来る?
来ないと思うのですよね。
ちょっと話は変わりますが、みなさん『自動運転車』ってほんとうに出来ると思いますか。
ぼくは、ムリだと思っています。
自動運転とは、手を触れなくても全部クルマがやってくれる、そんなものではなくて、
行き先さえ入力すればあとは眠っているうちに着く、そんな100%の信頼度のものです。
だって、いつでも取って代われるように見張っていなければいけないくらいなら、
最初から自分で運転したほうがマシでしょう(そう思うのはぼくだけではないハズ)。
音楽も、それと同じだと思うのです。
世の中に打ち込みの音楽が蔓延して、そればかりになってしまったら…
あるいは、打ち込みや電気で出来てしまう音楽なのであれば…
それはコンピューターに取って代わられてしまうかもしれません。
でも、人間が奏でるアコースティックな楽器の音は、そういう音楽は、
コンピューターには出来ないのではないかと思うのです。

さて、コンピューターが作る音楽、みなさんはどう思われますか。
 

 

文化庁が昨年おこなった著作権セミナー、『AIと著作権』の資料が公開されています。

少し長いですが、見てみてください。PDFです。

 

https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/pdf/93903601_01.pdf