コードネーム | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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音大を出た人はコードネームがわからないというのを見ました。そうなのでしょうか。たしかに大学では習わなかったですね。コードネームがわかるとはどういうことなのでしょうか。どんないいことがあるのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  コードネーム

 

冒頭の画像は、うちのホームページの『楽譜倉庫』で公開している楽譜。
吹奏楽コンクール課題曲あとうちハーモニー練習楽譜というやつです。
こちらのページにあります。
(どういう楽譜なのかはページを見てみてくださいね)

 


さて、この楽譜、コードネームを付しています。
ただ、ここ数年、考えてしまうのです。
コードネームを付けることが、はたしてなにかプラスになるのか、と…

 

 

  便宜的なもの

 

コードネームって、その和音の根音と、和音の種類、テンションノートをあらわしたもの。
これってある程度、便宜的なものだと思うのです。
コードネームを付けようにも、はたしてどう解釈したらいいのか…
たとえばC6なのかAm7なのか…
自分の書いた曲でさえ、コードネームを書く段になって悩むことがあります。
コードネームって、その響きを、ただ便宜的に書き表したものだと思うのです。
 

 

  単体で

 

たとえば『C』というコードはC音を根音としたメジャーコード。構成音はC、E、G。
コードにはほかにもいろいろ種類があります。
マイナー、シックス、セブンス、マイナーセブンス、ディミニッシュ、オーギュメント、
まだまだあります。
そしてコードネームって…
そのコードは単体でどんなものなのかをあらわしてはいるのですが、その役割はあらわさない。
じつは役割こそが大切なのではないか、と思うのです。
だから、考えてしまうのですよね…。
コードネームを付することが、はたしてなにかプラスになるのか、と。
 

 

  音大生は…

 

さて、音大生や音大を出た人はコードネームは読めないのでしょうか。
たしかに大学では教わらなかったですが、高校の頃にロックバンドをやっていたのでね。
ギターでお馴染みでした。
尤も、最近の音楽大学にはジャズ科があるので、そこでは必須でしょうね。
さて、コードがわかるとはどういうことなのでしょうか。
コードネームを見て構成音がわかることでしょうか。
コードネームを見てそのコードの響きをわかることでしょうか。
ピアノの楽譜を書くときに、コードの読める人だとラクですね。
コードネームさえ書いておけば、それでバッキングしてくれますから…
 

 

  和音の機能

 

これはたしか以前にも書いたとは思いますが、たとえば同じCのコードでも…
どんな調性のどんなつながりで出てくるのかによって、その機能や役割は変わってきます。
ハ長調に出てくるのか、ヘ長調で出てくるのか、ト長調で出てくるのか…
そういう機能、役割、つながりこそ、ほんとうは大切なのだと思うのです。
コードネームを見て、その調性のなかでのそのコードの役割、機能、そんなことを読み取る、
つまり、瞬間的にあたまの中で変換するのです。
これには慣れが必要です。でも…
それを出来ることがほんとうは、コードネームがわかるということなのではないかと思うのです。
 

 

  ディグリーネーム

 

コードネームではなくディグリーネームというものもあります。
その調の音階の基音から順に、I、II、III、IV、V、VI、VII と、ローマ数字を付ける。
そしてそのローマ数字に、それがどんな和音なのかを付す。
I→VIm7→IIm7→V7…という感じ。
これ、どんな響きやつながりなのかを瞬時に把握できますよね!
断然こっちのほうが、響きをイメージしやすいです。
ぼくはスコアやパート譜にコードも書きますが、ディグリーを書くことも少なくないです。
だから、あとうちハーモニー練習楽譜にも、コードネームではなくディグリーを書こうかな…
そんなふうにも思っているのですよね。

さて、みなさんはコードネームやディグリーネーム、読めますか。