教える側の責任なんです | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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部活動でも、レッスンでも、あるいは学校や社会の中でも、誰かに何かを教えることってありますよね。でも、うまく行かないこともあります。さて、それって何がいけないのでしょうか。教わる側の素養なのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  素養?

 

これまでほんとうにたくさんの人から、こんな言葉を聞いてきました…

  • あの人は向いてない
  • あの人は素養がない
  • あの人は出来が悪い
  • あの人はやる気が足りない
  • あの人はおぼえる気がない

出来ないのは、教わる側のせいだというわけです。
さて、そうでしょうか?
逆に、たとえば吹奏楽部でも、ほんとうにいい演奏をする部の顧問の先生って異口同音に、
「うちの子たちはほんとうに優秀で…」と言われます。
ここの生徒さんは特別なのでしょうか。
見ていてそうは思いません。ごくごく普通なのです。

というか、ほかの学校の子たちと同じように思えますよ。
 

 

  決めつけ

 

ちょっと出来ないと、素養がないと決めつける。
ちょっと出来ないと、やる気がないと決めつける。
ちょっと出来ないと、向いていないと決めつける。
そういうことってあると思うのです。無意識にでも…
そして一度どこかでそう決めつけてしまうと、もう、そういうふうにしか見えなくなる。
こっちがどこかでそう思ってしまうと、それは確実に、相手にも伝わる。
そしたらもう、二度とやる気になんかなってはくれません。
そういう機序、あるように思うのですよ。
相手の素養がないのではないのです。きっと。99%は。
 

 

  時間

 

  • 最初から出来る人はいない
  • 一回で出来る人はいない
  • すぐに出来る人はいない

これ、当たり前ですよね。ね。
一度伝えただけでそれで出来るはずだなんて、そんなわけないでしょう。
時間がかかるのです。何度でも同じことをやったりもするんです。人間だもの。
教える側が絶対に言ってはいけない、思ってもいけない言葉があります。
「どうして出来ないの!?」
「これ前にも言ったよね!?」
この2つ。自戒も込めて。
時間はかかるのです。そして、
かかる時間は人それぞれなんです。さらに、
早ければいいというものでもないのです。
ぼくも人になにかを教えるのが上手いとは思っていませんが、
それが下手くそな人はたくさん見てきましたよ。
 

 

  出来るということ

 

出来るということは、わかるということとは違います。
わかるということは、憶えるということとは違います。
意味もわからずに暗記したって何の意味もないですし、
意味がわかったからといってすぐに出来るわけでもない。
出来るということはどういうことなのか…
あたまで考えなくとも、身体が自然にそう動くということですよね。
それには訓練、練習が必要なのです。
 

 

  明るい

 

今までいろいろな吹奏楽部を教えたり練習を見せてもらったりしましたが、
ほんとうにいい演奏をされる吹奏楽部の生徒さんたちに共通するのは…
明るいのです。
それはきっとね、そういう子が集まったのではなくて、そうなっていったのだと思うのです。
どんより暗いところでは向上なんかしない。
明るいから向上するのか、向上するから明るいのか…
なにしろそれだって、教える側、導く側次第なのだと思うのですよね。
きょうは自戒も込めて書いてみました。

さて、あなたのグループはどんな雰囲気ですか。