いい練習とは | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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みなさん、いい練習ってどんな練習だと思いますか。またパイパーズ記事からの引用になりますが、

なるほどと思う記事があったので、それについて自分へのおぼえがきの意味も込めて書いてみます。

 

こんばんは。

トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 

 

 

  上手なプレイヤーが使う8つの練習法

 

その記事は、パイパーズ488号、ジュリアード音楽院カゲヤマ博士の演奏心理学シリーズ、Vol.78。

『上手なプレイヤーが使う8つの練習法』という記事。

その中に書かれていた、ある研究の内容が興味深いのです。

ピアノを専攻する学生を集めて、あるパッセージを練習するように伝えた。

次の日にそれについてのテストをおこなった。

正確性、音色、個性、表現力。そして…

評価の高かったピアニストがどんな練習をしたのかを観察すると、特徴的な練習方法が見られた。

 

 

  1,練習の初期から両手一緒に弾く

 

これはピアニスト特有のことですよね。

でも、たとえばドラムなどでも、最初は手だけを練習して、あとで足もつける人もいるのかな…

まぁ、ぼくは学生の頃は片手ずつ練習する人でしたね…

で、どうやってそれを合体させようかと苦戦するのです。

片手ずつでは弾けても、それが一緒に出来ない…

たとえゆっくりでも、最初から両手で弾いた方がいいのですね…

 

 

  2,初めから抑揚をつける

 

受験生の頃、ピアノの先生にこんなふうに言われたことがあります…

「ちゃんと弾けもしないくせに曲想つけようなんて、100年早いのよ!」

生意気な、というわけですねすみません…

でも、特に日本人って、『ちゃんと音が並んでから、表現を考えよう』…

そんなふうに考えがちでしょ。

やっぱりダメみたいですよそれ。考えてみたらそれは当然で、なぜかというと、

表現したいことがあるから、技術が必要になるわけでしょ。

 

 

  3,思慮深く練習する

 

楽譜を見て考えたり歌ってみたりメモを取ったり…

なるほど。

逆にきっと良くないのは、無思考に何度も繰り返すことでしょうね。

ここにひとつ加えたいのは、『よく観察する』こと。

これなくして思慮は生まれないでしょ。

 

 

  4,ミスを予測して止まり、エラーを回避する

 

これはきっと、うまくいかないとわかっていることを続けない、

うまくいかないやり方を繰り返さない、ということですよね。

なんのプランも持たず、うまくいかないまま根性で何度も繰り返す、これがきっと最悪ですね。

やったことないですか。ぼくはありますよ。

それでは、下手になる練習です。

そんな練習をするくらいなら、休んだ方がいいですよね。

 

 

  5,ミスを犯したらすぐに対処する

 

うまくいかないことが発生したら、即座にどうしたらいいのかプランを立て、実行する、

そういうことですよね。

うまくいかないのにノープラン、やっぱりこれがいちばんいけない。

やっぱり、思慮深く。

 

 

  6,エラーの場所と原因を特定して、繰り返して修正

 

これも、上に出てきたことと共通していますよね。

ここで新しいことがひとつ出てきました。『繰り返して』…

繰り返しは、自分の身体におぼえさせることですよね。なにを?

発見した、いいやり方を、ですよね。

そのときにもうひとつ有効になるのが、インターバル。つまり、休憩。

ただのべつまくなく繰り返すのではなく、音を出さない時間を作る。

身体って、音を出していない時間におぼえるのだそうです。

 

 

  7,テンポを変化させる

 

出来ないところややりにくいところを正しく弾くためにテンポを遅くしたり…

大切なことですよね。

テンポに限らず、ゆっくりやってみることって大切です。

ひとつひとつの動き、その連続を、自分ではっきりと認識出来る速さ。

こまかい音のひとつひとつがちゃんと感じ取れる速さ。

 

 

  8,エラーを修正し、そのパッセージが安定するまで繰り返す

 

これは、6と同じく、身体に記憶させるということですね。

いいやり方を発見しても、それでゴールではなくて、

なんにも考えなくてもそれが出来る、身体の反射運動にする必要がある。

考えないと出来ないことってあるでしょ。

それがどんなに正しい理にかなったことであったとしても、

考えてやっているうちはホンモノではないのです。

ホンモノにするために、反復練習がある。

 

ほんとうに『なるほど』と思った記事なのでした。

さて、みんさんはどう思われましたか。