口を開ける動きは | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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管楽器ってどの楽器も、歯を噛みしめて演奏しないですよね。ある程度、口(歯)を開けて演奏します。

この、口を開けるという動き、一体どういう動きなのでしょうか。また、それに関わっている部分って…

 

こんばんは。

トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 

 

 

  口を開ける

 

こんなことを聞いたことはありませんか。

『口を開けることは、閉じるのをやめることだ』

つまり、どういうことなのかというと…

口を閉じる筋肉というのがあります。噛む、歯を食いしばる筋肉ですね。

それをゆるめてやりさえすれば、口は開くんだよ、ということ。

さて、これ、どう思われますか?

「たしかに理屈はそうなのかも知れんけれども、そんなのわからんわ!」

ぼくもそうでしたよ。

理屈で管楽器(に限りませんが)は吹けませんからね…

 

 

  思っていたこと

 

なんとなく、楽器を練習していて、時々、思っていたこと…

『もうちょっとだけ、口を開けた方がいいんじゃないか…』

それがなかなか出来ないのはどうしてだろう…

そして時に、力を使って作為的に口を開けてみたりして…

余談ながら、数年前まで、楽器を吹くと異常にアゴが疲れる人でした。

その頃は、なぜだかわからなかったのですけどね…

 

 

  最近のこと

 

で、最近のことなのですが…

ちょっと楽譜に追われていて、楽器を練習するどころではなかったのです。

(ほんとはそんなことじゃいかん!)

楽器は、部屋の一角に立てっぱなしにしてあって、時々、気休めに吹いてみたり…

(よい子は真似をしてはいけません)

あるとき、なんだか腑に落ちて、というか、ひらめいて、ちょっと吹いてみたら…

なにこれ自然に吹ける! ってなったんですよね。

噛む筋肉が弛んで、アゴが自然に下がったところから吹き始める。

いろんなことがラクで自然で効率もいい。

でも、これが出来るのには条件があるみたいなのですよね…

 

 

  身体はつながっている

 

噛むのをやめて、アゴが自然に下がったところ…

これがね、いつでも出来るわけじゃなくて、出来るのには条件があって、それは…

胸郭、胸の前側、胸骨あたりを持ち上げる動きをやめること。

なんかね、どうも胸の前側を、いつも少し持ち上げていたみたいなんですよ。

それをやめないと、ゆるめないと、出来ないみたいなんですよね、『アゴが自然に下がる』が。

なぜそれに気づいたのか…

うーん、なんかね、気持ちの問題もあるような気がするのです。精神状態が変わった?

でもね、特に具体的になにかがあったというわけではないんですけどね…

 

 

  いろいろ関係があった

 

余談ながら…

前にちょっと書きましたけど、ぼくはペンの持ち方もなんだか上手くなくて…

以前に矯正した関係か、どうにも力が入ってしまい、ペンを持つのがちょっとつらかったのですが、

(ジストニアかなにかかも、なんて思ったこともありました…)

いろいろ観察したりした結果、どうも右腕を自然に机に置けていないのが原因なのではないかと…

腕に力が入ってしまい、ちょっと持ち上げるようにしてしまうのです。どうしても。

で、観察してみると、これにも、胸郭の動きが関係しているのですよね。

胸郭をゆるめてやると、自然に置けるのです。腕も。

あと、飲み物を飲むときの動きもそうです。

 

なんだったのでしょうね、この、胸郭をちょっと持ち上げる動き…

 

 

  理屈はそうなんだけど…

 

さて、みなさんもありませんか。

理屈はたしかにきっとそうなんだろうけれども、実感としてわからないし出来ないよ!

ということ…

きっと、あるのではないでしょうか。

わかっているけど出来ないんです! っていうこと…

それは、きっと、そのためのなにかが、どこか別のところのスイッチが入っていないから。

身体って、全部つながっているから、

もっというと、心も含めてつながっているから、

その部分にだけ意識を向けても出来ないことって少なくないのですよね。

スイッチを見つける、そこに気づく、そういうこともきっと必要なのだと思うのです。

そして、部分ではなく全体を意識に入れる。

もうひとつ言うと、気づきが得られるのって、練習している時だけではないのです。

 

さて、みなさんはありませんか。「わかってるけど出来ないんだよ!」ってこと…