合わせへの準備を効率的にするには… | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
おもに吹奏楽の活動に役立つ情報を発信中!
バンド指導をご希望の方はお気軽にご連絡ください。

今年はコンクールが実施されても、各団体十分な練習時間が取れないのが現状だと思います。

どうすれば効率のいい練習ができるのか、曲が出来るとはどういうことなのか、考えてみます。

 

こんばんは。

トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 

 

それぞれが自分のパートを

曲をもらって、まずすること、それは、譜読み。

ひとりひとりがある程度、その曲、自分のパートを出来るようにならなければ、合奏出来ません。

そして、合奏での効率を上げるためにも、ひとりひとりがしっかり譜読み出来ていること、

合奏の中で演奏するための準備を出来ていることが大切ですよね。

では、自分のパートをマスター出来る、譜読み出来るとは、具体的にはどういうことなのか、

なにが出来ることなのか、それをまずは考えてみたいと思います。

 

譜読みスキル

譜読み出来る、そのパートを演奏出来るようになるとは、具体的には…

  • 楽譜の音が自分の中にある。
  • リズムがわかる。捉えられる。
  • 運指や手順が自然に出てくる。
  • 高音やタンギングなど、技術的な問題がクリアできる

この4つだと思うのです。

ここで大切だと思うのは、運指や手順が出来るから音が並ぶのではなく、じつは逆で、

先に音があるのだと思うのです。

 

音が先

楽譜の音が、リズムも含めて全部声で歌えるのなら、

あとは運指が自然に出てきて技術的な問題がクリアされればいいわけです。ですよね。

もちろん、強弱やアーティキュレーションなど、いろいろ大切な情報も、楽譜にはあります。

でもなにしろ、まず最初に、自分の中に音があること、だと思うのです。

ぼくは楽譜をもらったら、まず歌います。なんとなく右手も動かしながら。

もしそれで、『ここは…』っていうところがあったら、楽器で練習します。

 

音を捉える

では、音を効率的に捉える方法ですが…

やっぱり音源を聴きましょう。
そして、その音源に合わせて、自分のパートを歌ってみるのです。

もしこれが出来れば、音だけではなく、その曲のイメージも一緒に入って来るでしょ。

楽器を使って楽譜の音を闇雲に辿っていくより、ずっと効率的で早いと思います。

今、音源っていくらでも手に入るでしょ。

音源に合わせて自分のパートを歌えるようになることが、合奏で演奏できる近道だと思います。

 

運指や手順

音源に合わせて歌う時に、運指やスライド、手順も一緒に出来たら完璧ですね。

そしたらあとは、ただそれを実際に楽器でやるだけなんです。

技術的な問題が何もなければ、それで譜読みは完了ですね。

高音や速い動き、発音や耐久力、そういう技術的な問題が出てきたら、

それをクリアすることを考えればいいのです。

速い動きは、音ひとつひとつを十分認識できるくらいゆっくり練習したり歌ったりします。

全部の音を認識する。自分の中に入れる。

 

そのほかの問題

高音や耐久力などは一朝一夕には出来ないかもしれません。

でも、その問題に向かって攻め込むよりは、もっと基本的なことがらくに自然に出来ること、

これを追求することのほうが、むしろ近道なように思いますよ。

そして、曲のイメージ、一瞬一瞬の響きやそのつながりまで、全部自分の中に入れる。

自分の楽譜の音だけ演奏できても、そのイメージが入ってなかったら合奏で合いません。

響きを耳でおぼえる。自分の中にイメージをつくる。

 

まとめ

まず、音が先。

音源に合わせて歌ってみる。

そしてその時に、指も一緒にやってみる。

曲のイメージや響きと一緒におぼえる。

技術的な問題は特に、切り分けて考える。

こんなあたりが、合わせに向けてひとりひとりが効率よく準備するポイントな気がします。

そして、スコアを読んでみることも大切だったりしますよ。

そう考えていくと、部活動の時間以外でも出来そうなこと、少なくないと思いませんか。

 

さて、合わせへの準備、効率的に出来ていますか。