バック製作責任者 テッド・ワゴナー氏 Bachを語る2018 | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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昨日なのですが,タイトルの催しに行ってきました。

発売前のBach100周年モデルも試奏することができました。

 

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家,吹奏楽指導者の福見吉朗です。
 

 

Bachの生い立ち

 

Vincent Bach の生い立ちからお話を聞けました。

音楽のある家庭に生まれたこと,戦争に翻弄されたこと,

工学を学んだこと,トランペットで生計を立てるようになったこと,

アメリカに渡ってボストン交響楽団の首席トランペットに就任したこと,

マウスピースや楽器を作るようになった経緯…

 

Bach がボストンシンフォニーの首席だったこと,恥ずかしながら知りませんでした。

Bach 自身が使っていたマウスピース(6番相当なのだそう)も見せていただけました。

 

 

楽器の製作過程

 

 

これ,ベルの製作過程。

一枚取りも,単純なイチョウ型ではなく,ちょっと変わった製法なのですね。

外周の全方向で,厚さが均一じゃないように,

複雑な肉厚分布になるような意図で作られているのだそうです。

響きが豊かになるのだそうです。

そして,焼き鈍しの過程があったり,縁の加工でハンダを使ったり使わなかったり…

軽くベルを叩いてみると,ハンダありとなしでは全く鳴り方が違うのです。

あんなに違うのね…

 

 

Bachの設計図

 

Bach 自身が引いた図面や,説明会のために書いたメモを見せていただいたり…

ベルの形状は数十種類,マウスピースのラインナップは1000以上!

メッキは,まず薄くコパーをかけて,その上に銀をかけて,

金メッキのものは,さらにその上からなのだそうです。三層なのね…。

 

質問して訊いたのですが,マウスピースの素材,マテリアルは,

昔も今も同一の,番手を忘れましたが,おんなじ規格の素材から作っているのだそうですよ。

ほんとかな…?

そして,マウスピースについては,熱処理などは一切していない,と。

する必要がないくらいやわらかい素材なのだと。

 

写真は,ベル製作過程のつづき

 

 

 

100周年モデル

 

まだ発売前の100周年モデル吹かせていただきました。

 

 

しっかり感もあって,でもオープンでフリーな感じで,よかったです。

ベルもスライドもノーマル。バルブとF管セクションがちょっと違うそうです。

F管のボアは,ちょっとだけ太くしてあるのだと…

そして,ベルの彫刻が…

 

 

かっこいい…

 

 

左から,100周年モデル,マッシモ,ハグマン,AFですが,

ぼくは100周年がいちばん好きだな。

 

 

Bachとの付き合いは長いのです

 

ぼくが初めてBachを使い始めたのは,大学1年生の時。

それからなんと,全部で6本のBachを吹いてきたのですよね。

つねに1本は手元にありました。今は2本ある。

これまでいろんな楽器を試奏してきて,良い楽器はたくさんあるのだけれど,

なぜか,やっぱりBachになるのです。なんだか吹いていると安心できる。

 

でも,今はYAMAHA使いなのですけどね(^^;

YAMAHAも好きです!

 

楽器ってね,結局,自分がいちばん好きなものを使うのがいいです。

それは必ずしも人と同じである必要はない。マウスピースもそうです。

みなさんは,自分の楽器,気に入っていますか?