『息を深く吸いなさい』という指導 | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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しばらく前のこと…
練習していて,ブレスを取るときに,
顔を少し上に向ける動きがあることに気づいたのです。
これ,のどや舌を下,うしろに引く動きとセットでした。
どうしてこんなことをしてるいんだろう…

やってみるとわかりますが,
この2つの動きをしたときと,しないとき,
どちらがラクに十分息を吸えるのかは明白です。
こんな動きはブレスの邪魔になりますよね。

これ,やめるのはそう難しいことではなかったのですが,
それでもまだ…

ブレスをして,吹き始める前に,
うしろに引いた何かを意識的に戻していることに気づいたのです。
つまり,ブレスの時にどうもうしろにって思っているみたい…
まるで,頚椎よりもうしろに気管があって,そこに吸うかのように…

気管は,頚椎よりも前,食道よりも前にあります。

どうしてこんなふうにブレスしてしまうのか…
「息を深く吸いなさい」「息を深く吸わなきゃ」…,あるいは,
「息をうしろに吸いなさい」「うしろに吸わなきゃ」という,
遠い教えや意識が身体の中に残っていたからなんだと思います。

これ,身体の緊張になって,ブレスにも発音にもマイナスですね。

たしかに,指導していると,
一言で言って『息が浅いな』と思う子にはよく出会います。
でも,ここでももう少し深い観察が必要だと思うのです。

こんなときは…
肺の位置や大きさ,脊椎などのマッピングが有効なことが多いです。
「息はどこに入ると思う?」
「肺ってどこにある?」
それから,絵を見てもらってお話します。
これでよくなることが,ほんとに多いんですよ。

自分の身体を今よりもありのままに使えるようになることと,
深く吸うように意識することとは,
違うことだったりするんですよね。

同じように,
「のどを開けなさい」「のどを下げなさい」も弊害になると思います。
管楽器演奏時の喉の動きは微妙で,意図的にするものではないです。
さらに,のどの動きと説明されているものの中には,
じつは実際にはのどの動きではないものも多いと思うのです。

気をつけたいですね。