Twitterに最近,2択の投票機能というのがついた。
使ってみた。
『吹奏楽コンクールの採点って,減点法なのでしょうか?』
結果は…(総投票数591票)
6割以上の人が,減点法だと思っているのですね…
減点法ってなんでしょう?
ミスがあるたび,乱れるたびに減点されていくの?
ぼくも審査員をしたことがあります。
コンクールのジャッジペーパーは,5段階または10段階の点数制。
たいていそうですよね。
点数が技術と表現に分かれていることも多いです。
10段階採点だったのですが,事前に言われたのは…
採点基準とか,減点法でとか,そんな説明はもちろんありません。
『10点満点と,1点と2点はできればつけないでください』と…
教育的配慮というやつですね。事前に言われたのはそれだけ。
リードミスや音が外れたら減点?
外れるのにもいろいろあります。
外れるべくして外れるのと,たまたま外れたのとでは大違い。
かんばってHi-Bがギリギリ出る人が,本番やっぱり出なかったのと,
余裕で吹いちゃうけど,たまたまちょっと引っかかったのと…
おなじ外しでも雲泥の差ですよね。そんなの審査員は見抜きます。
一流のプロだって外します。でも,気になりますか?
入りがずれた,音が合わなかったら減点?
これも,ずれるべくしてずれたのと,たまたまずれたのとでは雲泥の差。
そんなのすぐにわかります。
もしまったくおんなじ演奏があったら,ずれないほうがいいだろうけど…
たまたま調子を崩しちゃったのか,それともそれが実力なのか,
それだってわかりますよ。
楽器がよくないのか,それとも奏者が未熟なのか,
それもわかります。
打楽器なのですが,『その楽器でよくがんばっている!』
って書かれたこともありますよ。
その楽器でどんな音を出すのか,なのです。
審査員はわかっています。
審査員はわかっています。
どんな音で,どんな響きで,どれくらい余裕があって,
それぞれがちゃんと流れを持って演奏しているか…
そんなの,ちょっと聴いたらわかります。
満身創痍でたまたまキズがない演奏と,
余裕があるけどミスが出ちゃった演奏と,
後者のほうが評価がいいでしょ。
そりゃ,ミスの程度にもよるでしょうけど…。
そんなところを総合的に聴いて評価採点するのが審査だと思います。
『審査員の好みに合わなかった』…,そんな声も時々聞きます。
でも,音楽的な面は特にですが…
個々の好みの問題なのか,それともそうではないのか,
そんなことの判断くらいできる人が審査をしていると思います。
それでも,好みはありますけども…
好みというよりも…
自分の専門分野には耳が厳しくなることはあるかもしれません。
たとえば木管高音のプレイヤーだったら,高音木管のピッチにはきびしく耳が行ったり…
ぼくもホルンやトロンボーン,中音域のハーモニーの濁りは,やっぱり特に気になります。
では,減点法だとか,外したら減点だとか,ずれたら減点だとか,
そんな半ば都市伝説めいたことがどうして言われるのか…
わかりやすいからだと思います。練習でも指摘しやすい。
そして,そんなふうだから,おかしな精神論が出てきたり,悪い意味で体育会系なんて言われたりするのだと思うのです。
そして,そんなふうだから,おかしな精神論が出てきたり,悪い意味で体育会系なんて言われたりするのだと思うのです。
でも,キズや乱れにもほんとうにいろいろある。
そして,そんなことよりももっと大きな違いがあるものです。
さて,悪い点数をつけても,いい点数をつけても,
たいてい講評には,いいことも悪いことも書きます。
いい評が書いてあるのに点数が悪い,
悪い評なのに点数がいい,
べつにおかしくないです。
どんなにすばらしい演奏にも,今後への課題があるし,
評価の悪い演奏にも,評価すべき点はあるものです。
コンクールの評価って,そういうものだと思います。
でも,楽譜をよく読んで,まずは楽譜に忠実に…
これは大切だと思います。
楽譜を正確に再現すれば評価されるから,ではなくて,
楽譜をちゃんとよく読めば,その向こう側に音楽が見えてくるからです。
奇抜な解釈や,楽譜にないことを付け加えた演奏が時々あります。
それがいけないわけではないのだけれど…
その前に,楽譜をもっとよく見ようよ,と思う演奏もある。
今年ぼくが言われたのは…
『やりたい音楽をするためには基礎の積み重ねがやっぱり大事だよ』
でした。
だからやっぱり…
年中いつでもコツコツいい練習をしているバンドが評価されるのです。
