英語を英語で考えよ!? その3 | ネイティブ英語のススメ

ネイティブ英語のススメ

「知識ゼロ」の状態から、ネイティブと「対等」に話すためのビジネス英語を学ぶ

では、「翻訳しながら英語を喋る」パートについてお話しします。

英語を話す際は日本語を元に、

それを翻訳しながら英語で喋るのが大事ですが、

流暢に話すためにはどうやって翻訳時間を短縮するかが重要です。


そこで、下記に具体的な学習法を説明します。

1.先ずは文法知識をつける
2.各文法項目の例文を何度も音読して暗記する
3.覚えた例文を元に、実際に自分で文章を作ってみる
4.ネイティブがどのようにして文法を使っているのかを観察する


今回はステップ2についてお話しします。


別の記事でもお話ししましたが、

英語は文法の知識を身につけただけでは話せるようになりません。


それは中学、高校で英語を勉強したのにも関わらず、

何故英語が話せないかという事を考えれば分かります。


学校での英語は (knowing that)的な学習法であり、

文法に関しての知識を持っているだけです。


文法を自由自在に使いこなすには、

(knowing that)を (knowing how)に転換しなければなりません。

言い換えれば、ただ知っているだけの知識をいつでも使いこなせるようにしなければなりません。


ではどうすればよいか? 答えは音読と暗記です。

知識として身につけた例文を何度も音読することによって、

自然と体が覚えていきます。


逆に、例文を10回音読する程度では

その例文中の文法を使いこなせるようにはなりません。


ここを勘違いしている人がとても多いです。


例えば、テニスでサーブの練習をするとします。

コーチからラケットの持ち方、ボールの投げ方等を教わったとします。

英語で言えば文法を知識として覚えたレベルです。


では、そういったサーブの理論を覚えたあとに

10回だけの練習でサーブが打てるようになるでしょうか?


まず不可能でしょう。

私もテニスをしていたので分かりますが、

安定したサーブが打てるようになるまでには何万回も練習する必要があります。


同様に、例えば仮定法を使いこなせるようになるには何百回も音読する必要があるのです。


何度も繰り返していると、次第にその文章を自分で応用できるという感覚が湧いてきます。

言葉では上手く説明できませんが、次第に感覚で文法を使えるようになってくるのです。


ここで繰り返すについて、いくつかの例を挙げます。


イチロー選手

180個程のボールが入る箱から、ボールをピッチングマシンに詰める。

それらを全て打ってから拾い集める。これを五度も六度も繰り返す。


歌舞伎の役者

歌舞伎は兎にも角にも型が重要であり、

それを身につけるためには百回型を稽古する必要がある。

一見遠回りのような事がこの芸術にとって最も近道なのだ。


バイオリニストの諏訪内晶子さん

ある曲を弾けるようになるには、何百回も繰り返す必要があるが、

何回も弾いていると、ある日突然苦もなく弾けるようになってくる。

そうなると自分の実力が一段と上がったように感じ

バイオリンが面白くてたまらなくなる。


このように、同じことを何度も繰り返すことが重要なのです。

愚直に繰り返した人だけが英語学習において飛躍することができます。


同時通訳者の國弘氏はこのように述べています。


傍目には単調な繰り返しに見えても、

当人達は技術の奥行き、質の真価ということを生き生きと感じている。

それに惹かれて繰り返せるのです。彼等にとって繰り返しは無限の喜びなのです。

(引用:國弘流英語の話し方より)


いかがでしょうか?

これは英語でも同じです。何度も同じ例文を繰り返すことによって、

段々とその例文を自分の言葉として応用が出来るようになります。

そして、文法を考えなくても感覚的に使いこなせるようになるのです。


そこまでくればもうしめたものです。

是非、音読を何度も行ってください。

やった人だけにしかこの感覚は分かりません。


一度この感覚を身につければ、それは一生モノ財産となり、

忘れることはありません。