前回の続きで、岡山県の古墳見学記です
小田郡矢掛町の橋本荒神塚古墳(橋本15号墳)を見てきました石棚付き古墳です。
石棚は、西日本の古墳100基以上にあるとはいっても、やはり少数派ですね
石棚があることで知られている和歌山県の岩橋千塚古墳群では、石棚の目的として横穴式石室の補強説があるとお伺いしました
でも、補強しなくても良さそうな小型の横穴式石室にも石棚がありますし、各県の石棚を見るとそれぞれに特徴があり、補強説だけでは終われないと思っています
(石棚マニアの勝手なつぶやきです)
今回は、岡山県の石棚を見たくて、地元の方にお願いして連れて行っていただきました
ありがとうございます
橋本荒神塚古墳に到着
径20mの円墳が見えます
6世紀末~7世紀末の築造と考えられています
横穴式石室は、全長7.5m、玄室長さ5.9m、中央幅1.8m
入らせていただきますね
石棚は、幅1.8m、長さ1.35m、厚さ50cm
床面が埋まっていますが、測量当時で床面から石棚上面までの高さは95cm
仮にですが、石棚の下が埋葬施設だとすれば、石棚下のつっぱり棒は、後世のものでしょうか
これだと、棒が邪魔して埋葬しづらいですもんね
資料では、この棒は当時か後世のものか「現状では判断し得ない」と書かれていました
石棚は側壁にしっかりと挟み込まれていますが、奥壁には入り込んでいなかったです
内側に張りだす玄門立柱。うっとりします
石室の状態が良く、素晴らしい古墳でした
先ほど、東京でゲリラ豪雨のニュースが放送されていましたちょうど帰宅時間ですから、皆さん気を付けて帰りましょうね
(参考文献)古代吉備研究会編「古代吉備 第19集」1997年