三月大歌舞伎。-髑髏尼/廓文章-。〈歌舞伎座〉 | 旅食遊。祈恋。

旅食遊。祈恋。

⚠️営業お断り⚠️フォロバ目当てお断り⚠️ブロックします⚠️⚠️⚠️
◆舞台◆映画◆ファーストクラスでバリ島。
◆ベニスとリエカのカーニバル(スイス航空ビジネス)
◆ウユニ塩湖。(ANAビジネス)
◆イラン
◆エンジェルフォール
◆モン・サン=ミシェル
◆スリランカ

※ネタバレあり。



玉三郎が出演するというので第三部を見に来ました。


別に歌舞伎詳しくないけど「髑髏尼」って聞かないなぁ、と思ったら初演は大正時代、前回は昭和30年代に上演されたのみらしい。


60年ぶりの再演?


ちょっと珍しいものが見れました。



■髑髏尼■

平家が都を追われ、源氏が暴力を振るう世の中。

幼い我が子を殺された新中納言の局(玉三郎)は尼となったが、いつも我が子の髑髏をそばに置いていたので”髑髏尼"と呼ばれていた。

その寺には鐘守の七兵衛(中村福之助)という男がいるが、七兵衛は亡き母親から決して鏡を見てはいけないと言われていた。
しかし、ある日母親の言いつけを破って水鏡に映った自分の姿を見てしまう。

自分の醜さに驚く七兵衛だがいつか見た髑髏尼の美しさが忘れられず思いを告げに行くが…。


尼寺は男子禁制。
そりゃびっくりしますよ、いきなり男の子入ってきたら。

それまで髑髏尼は夫を弔ったり源氏の調伏を行ったり閉鎖的に生きてきたから。
まぁ、尼さんが調伏してていいのか?とか思うけど。
でも、それほど祈っているのに夫の霊(愛之助)が現れて「まだ迷っているのか」と嘆いたり。

ちなみにこの時愛之助だけではなく平家の家臣たちの亡霊も後ろに一列に並んで現れる。
う〜ん、この人たちこんなに武装して出番これだけか〜(^^;💦
と思わないでもなかったけど。


そんな感じで亡くなった夫と息子のことばかり思っていた髑髏尼だったけど、七兵衛に襲われた時に息子の髑髏がなくなるんだよね。

あぁ、失ったものをいつまでも思っているのはいけないことなの?

この間「コンパートメントNo.6」という映画を見たけど、思い出の詰まったビデオカメラを盗まれるシーンがあった。
いつまでも過去の人を引きずっていないで前に進めということなんだろうけど、立ち止まっているのはそんなに悪いことかなぁ?

そして、心閉ざした女性を開放できるのは異形の者なんだなー。
まぁ、この話ではよい結末にはならなかったけど。



■廓文章  吉田屋■

伊左衛門(愛之助)は大店の息子だが、遊女夕霧(玉三郎)に入れ込んで多額の借金をして勘当されてしまう。

だが夕霧が病だと聞いて伊左衛門は吉田屋を訪れる。
紙衣(かみこ)の着物という貧しい身なりの伊左衛門だったが吉田屋の主人は暖かく迎え、遂に夕霧と再会するが…。


玉三郎が夕霧を演じると聞いてワクワクしながら待ってたけど、
夕霧がなかなか出てこない💦

登場まで45分待ち(^^;💦

長かった〜💦

しかし、普通なら金もない客など門前払いだと思うんだけど、主人夫妻も中居たちも伊左衛門を歓迎している。
これはひとえに伊左衛門の人柄なのだそう。

そうなのか?  まぁ、見てて面白いけど。
夕霧がほかの客の相手をしてるの見てスネちゃったり、部屋を横切るのにわざわざこたつの上に乗ったり、
せっかく夕霧がお座敷を抜け出して会いに来たのに布団かぶって不貞寝したり。

こんな男のどこがいいねん(^^;💦

と思うんだが、見てる分には面白い。

で、この話どこに着地するのかと疑問だったけど、急に勘当を解かれて夕霧を身請けしてくれて本当に急に大団円となってびっくりした。

ま、まぁ、この演目は夕霧の健気さと伊左衛門のコミカルなダメ男ぶりを見る舞台なのでストーリーはこんなもんでいいのかな(^^;💦


ピンクと赤の着物の夕霧がとてもかわいかった。
打ち掛けも豪華。
玉三郎にかわいいと言うのも何か変かもだけど。

全然違うタイプの玉三郎を見れて面白かった。