前回のブログでは違和感を覚える例として「うまく言えることが出来る」という同義反復の例を取り上げましたが、他にも時々、違和感を覚える言い方を耳にすることがあります。例えば、「成功するかしないかどうか、見守りたいと思います」といった言い方です。
成功するかしないかどうか、見守りたいと思います。
上記の言い方のポイントは、「どうか」の使い方にあると思われます。以下に国語辞典を引用させていただきます。
〔以下、国語辞典を抜萃して引用させて頂きました。用例中の、見出し語を表す記号〔 ー 〕は文字表記に変えさせて頂きました。下線は引用者です。〕
『明鏡国語辞典』第二版
どうか
一 〔副〕〔略〕
二 〔連語〕《「かどうか」の形で、疑問詞を伴わない形の疑問表現を名詞化して》その情報が不確かであることをはっきりと示す。
「彼女が来るかどうかは分からない」「メダルが取れるかどうかが問題だ」
「成功するかしないかどうか」に即して言えば、「成功するか」に続く「しないか」という表現は「どうか」で代用する、という形を採ることで違和感のない表現になるのだと思われます。
「どうか」を使うなら「しないか」は不要である、あるいは、「しないか」を使うなら「どうか」は不要である、ということでしょう。
成功するかどうか、見守りたいと思います。
成功するかしないか、見守りたいと思います。
ところで、上記の ‟「しないか」という表現は「どうか」で代用する、という形” ということに鑑みると、「成功するかしないかどうか」という言い方には同じ意味の繰り返しがある、と言うことが出来るでしょう。それなら、前回のブログの同義反復に引き続き今回の「成功するかしないかどうか」も「同義反復」ではないかと思われますが、いかがでしょうか。
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ルピナス ほか
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〔国営武蔵丘陵森林公園、2024/5/2(木)〕
◎ユリノキ【百合樹】(モクレン科)。
葉の形が袢纏(はんてん)に似ていることからハンテンボクとも言うそうです。
シャクヤク【芍薬】(ボタン科)。
◎スジギボウシ【筋擬宝珠】(ユリ科)。
◎モモイロタンポポ【桃色蒲公英】(キク科)。
◎オオデマリ【大手鞠】(レンプクソウ科)。
◎アリウム【Allium(ラテン)】(ヒガンバナ科)。
◎ルピナス【Lupinus(ラテン)】(マメ科)。フジの花を逆さに立てたような形状から 別名=昇り藤。
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