気になるのは、物語冒頭でいなくなった猟師はどこへ行ったのだろうという素朴に疑問に思った。そして連れて行かれた犬は？鉄のハンスは魔女に変えられてしまったと言うが、自分がやっている事のせいで変えられたのではないかと思ってしまう。
それに対して王子は、金の毬を檻の中に入れてしまい、それを取り出したいがために檻を開けてしまったり、王女から金貨を貰っても園丁にあげてしまう幼さと世間知らずな所がある。それは逆に言うと無邪気で恐れを知らないとも言える。結果王子は武勲をあげ、自分の望んだ王女との結婚を手に入れる事ができた。
この話に意味を求めると言うのであれば、自分にとっては助けようと思っているわけではない事も人にとっては恩を感じる事があり、つらい事が起きた際には巡り巡ってその恩が返される事があるということだろうか。グリム童話の話で結婚の時に王女は物の様に扱われている感じがあったけど、今回は王女も望んでの結婚でした。