デスノート(ドラマ) 第11話  感想 | 怠け者のつぶやき

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 なんともあっさりとしたオチでした。結局総一郎が死ぬ前に言った事を信じた皆がライトを張っていて捕まるという、頭脳戦もクソもないなんとも言えない終わり方でした。
 正直言って話の内容は見れたものではなかった。メロのふりをしていたと言うならライト達を殺そうとするくだりは後で整合性が取れないと思うし、三人が集まっている所の空撮写真って普通なら撮るの無理じゃないか?しかもそんな事ができるなら盗聴とかしてお手軽に捕まえられるでしょうし、そんなところの事が分かるのに、メイドカフェ風のVIPルームって目撃情報が多すぎて即バレでしょ…ニセのデスノート作った下りも説明不足もあるし、やっぱりツッコミどころだらけ。
 しかし、良いと思ったところもあった。一つ目は、個人的に好きなマンガのシーン、ニアのノートすり替えに対して「思い通り!」と松田に撃たれて「馬鹿野郎!松田誰を撃ってる!ふざけるな」というセリフのシーンの窪田正孝さんの演技はすごくよかったです。原作ファンも良いと言えるシーンだったのでは?
 もう一つは、ライトの死のシーンがドラマらしく替えてあった所も良かった。中身が原作より良いかどうかという話ではないが、よりドラマらしくシーンとして良かったと思う。ちゃんと魅上が最後までライトを神と言って信頼していたところや、ガソリンに火をつけてライトを守ろうとする所など、それから最後までデスノートにしがみつくライトも良かった。最後にデスノートに自分の名前が書かれるのも良いが、火のついたノートを持って燃え尽きるのもまたなかなか良かったと思う。
 悪かった所は、Lがライトの事を好きだったというくだりや、正義は必ず勝つというのを感情的に何度も言っている姿だったり、ニアがライトの事を憐れんでいる所など、彼らに人間的な感情を出させ過ぎているところだ。何も彼らが人間らしい感情を持っていないと言っているわけではないが、彼らは信念を持っていて、そのためには自分の感情と言うウェットな部分を持ち込まない。だからこそ戦いがいがあるのだが、それをよりによって公私混同と言っても言い様な物言いをしている様な部分は彼らの人物像を取り違えていると感じる。
 総括するのであれば、今回のデスノートは、設定を変えたというのは入りこみの視聴率を取るためだけであって、大事な部分については原作をそのまま使用して頼ってしまっていた。変えた所は結局表面的な部分だけなので、後になって整合性が取れなくなったり、ただ元々のイメージを破壊するだけの粗悪品であると言う点は否めない。シナリオに関しても部分的に変更する事は裏目に出た上に、オリジナルの部分は練られていない事がすぐにわかる。こう書いていると、スタッフ側にはどれほど信念があって作ったかは疑問で、とりあえず視聴率の取れそうなコンテンツを使って、人を呼び込もうとしたと言われても仕方がない出来だと思う。
 演技に関しても、苦言を言わざるを得ないだろう。特にLはただのナルシストにしか見えなかったし、ミサは緊張感が感じられなくて足を引っ張っていた。模木の性格もあまり良くなかったと思うし、ニアメロに至っては演じた女優の優希美青さんに同情したくなるくらいだった。
 でもなんだかんだ批判しながらでも最後まで見させたのだから、商業としては成功かと言うところ。そして窪田さんのライトはなかなか良かった。そして最終回はなかなか良かったんじゃないかと思う。見て良かったとは思わないが、ネタくらいにはなるとの評価でしょう。