今回の震災で息子が怖がったのは
家がミシミシと音を立てて揺れた震度5の地震でもなく
家や車を飲み込んだ恐ろしい津波の映像でもなく、
買占めに走る殺気立った大人たちでもなく
計画停電による暗闇でした。
計画停電が始まってからというもの、
夕暮れになると私の後ろを金魚の分のようについて回り、
御飯の準備で忙しい時間帯、家事にかなりの支障をきたしました・・。
息子は赤ちゃんのころあまり後追いをしなかったので今になってのストーキングに本当に疲れました。。
そして電力の有り難さを改めて感じました。
原発の危険性を感じながらも、
現在の便利な生活から一昔前の生活スタイルにもどせと言われると難しいものがある・・。
でもでも変えないといけないんですよね。。
生活スタイルも考え方も。
とりあえず我が家は贅沢品カテの電化製品を使わず(ウォシュレット、食洗器など)
蝋燭の炎が好きで
以前市場で大人買いした大型蝋燭が役に立ちました。
息子は大きなろうそくに大喜び。
蝋燭をつけると炎の前から動きません。
蝋燭の炎って魅惑的で、大人も子供も魅了します。
小さい頃我が家には仏壇があり、そこから私はちょくちょく蝋燭を拝借し
兄と一緒に蝋燭で遊んでいました。
蝋燭でいろんなものを燃やして匂いの違いで何を燃やしたか当てっこしたり、
なぜか自宅にあった石膏の歯型に蝋燭を溶かして歯医者さんごっこして遊んだり、
蝋燭で虫を燃やしたり・・。
本当に面白かった!!
その面白さを身を持って知っているので
息子がこの危険な背徳の遊びを知ってしまったらどんなことになるか・・。
たまたま私たちはそんな大惨事には至らなかったけれど
大きな火災に発展することは大いにあり得るわけで。。
考えるとゾッとします。
小さい頃散々蝋燭で遊び倒した私が言うのも何なんですが
息子には絶対に一人で蝋燭であそばせないようにしなければ!
マッチ、ライターなどは決して手の届くところに置かない!!
蝋燭生活をするにあたって火の管理徹底!!を夫婦で話し合ったのでした。
・・で、ある夜、蝋燭をつけ計画停電を待ちながら御飯を作っていると
何やら焦げくさ~い匂いが・・。
料理のそれではなく獣のようなツンとするにおい・・。
ハッとしてダイニングの方を見ると、
息子が蝋燭を覗きこんでいてその炎が息子の前髪に当たってチリチリと燃えている~~!!
ヒェェェェェーーーッ!!
あわてて息子を蝋燭から引き離し前髪を手でを払うとパラパラと焦げた髪が落ちてきました。
残りの毛も無残にチリチリ。
顔こそ黒くなってないけれどドリフのコントみたいになってる!!
私は笑いたいところをぐっとこらえ、怖い顔をして息子に切々と火の怖さを説きました。
息子は素直に気をつけると言って以来蝋燭を覗きこんだりはしなくなりました。
火を管理しているとはいえ、蝋燭生活は少し怖いです。
息子がそのうち炎の面白さに気付きこっそり遊ぼうとしはじめるんじゃないかと。。
もし息子が蝋燭の面白さに目覚めたとき、親に隠れて遊び始めるのではなく
一緒に面白さ共有できるような雰囲気にしておく必要があるなと思いました。
そして安全に楽しめるような遊び方をシュミレーションしておかなくてはっ!!
でも一番大事なのは火の恐ろしさを知ることなので、
折に触れ火の恐ろしさを啓蒙していこうと思います。
