KIUとCIU
京都に、Kyoto International University(KIU)という学校がある。京都国際大学?知っている人は少ないだろう。どの大学受験ガイドにも、偏差値ランキングにも、そのような名前の大学はない。ところが、Wikipediaにはその大学の項目がある。京都にあるキリスト教系の4年生大学で、学士号を得ることができるそうだ。http://en.wikipedia.org/wiki/Kyoto_International_University> Kyoto International University (KIU) is a small, Christian, > international university located in the cultural center of Japan.> > Programs> Four-year undergraduate program: offering a B.A. Degree in ...> ・International Studies (International Studies, Japanese Studies, > & Japanese Language)> ・International Business> ・Biology> Two-year undergraduate programs: offering an Associate of Arts Degree in ...> ・Liberal Arts.上記の記述だけを見ると、正式な大学のように見えるけど、実際は異なる。京都インターナショナルユニバーシティは、大学ではなく各種学校だ。正式な学士号を得ることはできない。日本で「京都ユニバーシティ」とか「らーめんユニバーシティ」とか「ケンブリッジアカデミー」とか「ハーバードロースクール」などという名称の塾やカルチャースクールを作っても、各種学校である限り、法的にはまったく問題はない。ただし、そういう各種学校の修了証や教授職や、学士号や博士号?を正式なものであるかのように装って就職などの際に使用すると、学歴詐称の罪になる。もちろん、教授だ博士だと言って専門家のような表示をして商品を販売したり講演したりクリニックを経営したりすることも不当表示(優良誤認)などの法律違反になる可能性があるだろう。もし、KIUの博士を名乗る人の書いた本が存在したら、記載内容を疑ったほうがいいだろう。KIUは正式な大学でもなく、博士課程も存在しない。まあ、KIUの博士なんて見たこともないけど。とにかく、Wikipediaに名前があっても、KIUは文科省に認められた大学ではなく、認証機関の認証を受けているわけでもない。あくまで、語学学校や手芸教室やカルチャースクールと同等の各種学校にすぎない。それと似たようなことが、California International University(CIU)についても言えるかも知れない。(カリフォルニア国際大学? 名前もちょっと似ている)10年前の英検のサイトには、英検2級を利用して進学できる2年制の大学としてカリフォルニア・インターナショナル大学の名前が掲載されていたけど、現在は削除されている。アメリカ教育省やCHEAなどの認証機関に登録・認定されている学校ではないから、英検協会もCIUを正式な大学とは認めていないのだろう。CIUは、大学を名乗っているけど、なぜかWikipediaにも情報がない。語学学校としてはきちんと実態のある学校だと思うのだが。https://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Special%3ASearch&profile=default&search=%22california+international+university%22&fulltext=SearchCIUは、認証機関による認証は一切確認できない。各種学校などを管轄している機関に登録されているだけだ。・ユニバーシティを名乗るカリフォルニアの私立学校・韓国系の人々が創設、運営・認証機関からの認証を受けていない非認定大学上記のような特徴は銃乱射事件で有名になったオイコス大学(非認定大学)とも共通している。非認定大学の博士号を学歴に掲載して大学教員になることは認められていない。ところが、むかし非認定大学に関する認識が広まっていなかった頃、お金を出せば買えるような非認定大学や幽霊大学の博士号を経歴に記載してうまく大学教員にもぐりこんだ人も多い。一度大学教員になってしまえば、信頼あるその肩書きを使って発言力を得ることができる。だけど、注意が必要だ。非認定大学の博士号は、専門的な知識や研究者としての質を保証するものではない。博士を名乗っていても、いいかげんなことを述べている可能性があるから気をつけたほうがいい。「早稲田大学文学部卒業、哲学博士」などのプロフィールを見ると、偉い人のように感じてしまうかもしれない。だけど、1950年代の早稲田に文学部はない。第一文学部(昼間、定員400人)か第二文学部(夜間、定員250人)か書いておくべきだろう。早稲田大学の博士号ではなく、カリフォルニア・インターナショナル・ユニバーシティという語学学校から実体のない称号を得ているだけかもしれない。「檀君の存在は神話的事実なのである」と本に書かれてあっても、それを学者(博士)の発言だと思ってしまうとまずいだろう。願望や希望的観測と、歴史学や考古学は分けて考えるべきだ。そうでなくては学問にならない。多くの出版社の人たちは著者プロフィールについて意識的ではなく、ディプロマミルなどの問題について無知な人も多いから、読者がきちんと見極める必要がある。(文藝春秋、小学館、新潮社、講談社などの大手はさすがにしっかりとしているけど、徳間書店、PHP研究所、中央公論新社、河出書房新社あたりになってくると要注意。。。)