顧問CFO川井隆史のブログ -480ページ目

アメーバ経営の難しさ

昨日は「アメーバ経営」を取り上げましたが1つ非常に導入にあたっての難しい面があります。それは内部取引価額です。当然組織内で独立した単位(アメーバ)を作るので内部取引が生じます。わかりやすい例は製造部門(工場)と営業部門(販社や営業所)間の取引です。当然製造部門は高く売りたいし、営業部門は安く買いたいです。並みの企業ですとパワーゲームになって社内政治力の強いほうが勝ち、そうでないほうは不満タラタラということになります。

 これについては「人間として何が正しいのか」という会社のフィロソフィーがバックにあると最終的には最適に解決すると稲盛さんは述べています。経営者としてこのようなフィロソフィーを埋め込むのは相当の力量が必要です。仕組みは素晴らしいのですが、稲盛さんのような力量のある経営者がいてはじめてうまくいく仕組みという気がしますよね。

 ただ、ここでのポイントは「フィロソフィー」という点です。どんな素晴らしい仕組みもその裏にあるフィロソフィーがないとうまくいかないのではないでしょうか?このあたりを次回は述べたいと思います。

アメーバ経営

今まで、「見える化を妨げる4つの恐怖」ということでずいぶんネガティブなことを書いていましたがではいったいどうするのかという話を少し紹介したいと思います。成功例の1つは(注:ご本人は見える化の成功例という表現はなさっておりません)稲盛和夫さんが提唱される「アメーバ経営」です。詳細は著書「アメーバ経営」日本経済新聞社をご覧になったほうが良いと思われますが、要は細分化された組織での経営意識を持った独立採算性運営です。たぶん、経営管理、企画畑の悩める人間からすると理想的な姿でしょう。様々な工夫が当然その中にはあります。この運営についてはまた、後でお話したいと思います。


 往々にして、「見える化」というのは上からの見える化が多く見てとられます。組織の経営陣が現場で起きていることをしりたいということです。しかし、現場からすると、経営の方向性はわからない中であれこれと指示だけ上からおりてくるという状況です。「富士山現象」上から裾野はよく見えるけど、裾野からみると頂上は雲がかかっていて何も見えない状況ですね。

見える化 -やっても無駄?

なんとなく、今まで見える化についてネガティブなことばかり書いていましたが、必ずうまくいかず、特に現場の人々にとって不幸なのでしょうか?当然、そんなことはありません。うまくいかない根本原因は「上からの見える化」にあります。「富士山型見える化」とでもいえるのでしょうか?頂上(組織の上)から裾野(組織の下)は見えるのですが、裾野から頂上は雲に覆われていて何も見えないという型です。

 つまり組織の上からは可視化などといってやたらと報告を求められるのですが、会社の方向性とか上層部で何をやっているのかが現場からさっぱりわからない状態です。方向性のわからない中で現場が「ああしろ、こうしろ」と言われ右往左往するという状況です。結構多かれ少なかれどの会社でもある状況とは思いますが・・・。

 次回は「じゃぁどうするの」いわゆる成功例の話を少しします。