「まだ大丈夫」 

「もう少しできる」 

「私がやったほうが早い」 

そんなふうに、つい頑張りすぎてしまうことはありませんか? 

 

職業性ストレスの研究に「オーバーコミットメント」という概念があります。 

仕事に過剰に関わり、心理的に仕事から離れにくくなってしまう傾向のことです。 

 

たとえば、 

・期待されたら応えなければと思う 

・頼まれると断れない

・休んでいると罪悪感がある 

・予定に空きがあると、さらに予定を入れてしまう 

・疲れているのに「まだできる」と頑張る 

・一つ終わる前に、次の仕事を引き受けてしまう 

 

こうしたことが続いていくと、自分の時間や体力、気力の容量を超えてしまいます。 

 

そして、 

「こんなに頑張っているのに認めてもらえない」

「こんなにやっているのに」 

という気持ちが出てくることもあります。 

 

 

オーバーコミットメントは、努力に対して十分な報酬や評価が得られないことによるストレスを考える「努力―報酬不均衡モデル」の中でも研究されてきた概念です。 

 

 

頑張り続ければ、身体にも影響が出てきます。 

 

寝ているのに疲れが取れない。 

眠った感じがしない。 

イライラする。 

頭痛や肩こり、動悸がする。 

身体は「もう休んで」と言っているのかもしれません。 

 

大切なのは、 「なぜ私は、ここまで頑張っているんだろう?」 と立ち止まってみること。 

 

 

本当にやりたいから? 

認められたいから? 

人より優れていると思われたいから? 

 

それとも、 

「私がやらなきゃ」 

「ちゃんとやらなきゃ」 

という義務感から? 

 

そしてもう一つ、 「これは本当に、私がやらなければいけないこと?」 と考えてみる。 

 

 

私自身、家事について「全部、自分でやらなくてもいいのでは?」と考え始めています。 

誰かにお願いすることで、本当にやりたいことに使える時間やエネルギーが増えるかもしれません。 

 

 

頑張ることが悪いわけではありません。 

でも、 「まだ大丈夫」 「もう少し頑張れる」 が続いているとしたら、一度立ち止まってみる。 

 

やりたいことと、やらなくてもいいことを分ける。 

そして休むときには、スマホも置いて、身体も脳もちゃんと休ませる。 

 

頑張れる人ほど、自分でブレーキをかけることが必要なのかもしれません。

 

 

 

 

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野上徳子(のがみとくこ)
内科医・心理カウンセラー
1967年生まれ、岡山育ち。現在、愛媛県松山市在住。

医師として30年診療に携わる中で、昔から‟病は氣から”というように病気の原因は氣(潜在意識)が大きく関わっていることに気付き、現在は、病気や生きづらさの中に生きる価値を見出し、本当の自分として命を輝かせて生きるサポートをしています。