「先生、急に血圧が上がったんです。どうしたんでしょう?」
先日、60代の患者さんが来られました。
それまでは
130台くらいで落ち着いていた血圧が、
ある日を境に150台、160台に。
「何かありましたか?」
「ストレスになるようなことは?」
そう聞いても、
「何もないです」
とおっしゃいます。
でも、よくよく話を聞いていくと、
娘さんとの電話で、
「迷惑をかけないように」
「あんたたちにも迷惑をかけないようにしているから」
と、何度も言っていたことに気づかれました。
別の80代の方も、
急に血圧が上がりました。
その方も最初は、
「何もありゃせん」
と。
ところが話を聞いていくと、
お孫さんが夏休み明けから
学校へ行かなくなったと聞き、
「大丈夫かな」
「これからどうなるんじゃろう」
と、とても心配されていました。
本人は「ストレス」と
認識していなくても、
身体は反応している。
そんなことがあるんですよね。
血圧だけではありません。
急に湿疹や蕁麻疹が出る方もいます。
大切なのは、
何があったのかだけではなく、
その時に「自分がどう感じたのか」。
「嫌だ」
「心配」
「迷惑をかけたくない」
ほんの一瞬の感覚と同時に、
胸がキュッとした。
背中がゾワッとした。
身体がこわばった。
そんな身体の反応が起きていることがあります。
こうした自分の身体の内側の感覚を捉えることを「内受容感覚」といいます。
私たちは普段、
仕事をしなきゃ。
家事をしなきゃ。
あれも、これもやらなきゃ。
と、外側ばかりに意識を向けています。
だからこそ、
時々身体に聞いてみてほしいんです。
「今、身体はどう感じている?」
頭では「やらなきゃ」と思っていても、身体は拒否しているかもしれない。
逆に「大変だ」と思っていても、
身体は喜んでいるかもしれません。
今日一日だけでも、身体に意識を向けてみてください。
誰といる時に胸がキュッとするのか。
どんな言葉を聞くと身体がこわばるのか。
身体は、あなたが頭で気づくより先に、何かを感じ取っているのかもしれません。
身体は、とても正直です。
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