子どもの頃、親から
「ダメな子ね」
「役に立たないわね」
「あなたって本当に・・・」
そんな言葉をかけられたことはありますか?
私は、直接そう言われたわけではありません。
でも、母が私の成績表を見るたびに 「はぁー」とため息をつく、
その一瞬の沈黙に、私は全てを感じ取っていました。
言葉はなくても、 その「はぁー」の後に続く言葉が、私には分かっていたのです。
「ダメな子」
このたった一言が、長い間私を苦しめてきました。
何をしても上手くいかないたびに、 心の中で「やっぱり私はダメな子」とつぶやいてしまう。
その思い込みが、自分をどんどん縛っていったのです。
しまいには、
「生きている価値すらない」と感じ、 心が折れ、うつになってしまったこともありました。
先日、復職面談をした方も、
子どもの頃、親からこんな言葉をかけられていたそうです。
「グズなんだから」
「あんたに似合う服なんかないわよ」
こうした“親からの言葉”は、無意識のうちに私たちの中に根を下ろし、 大人になっても影響し続けます。
でも、心や身体が不調を訴える時、
たとえば、吐き気、ふわふわする感覚、氣分の落ち込みなどの症状は、
「もうその呪縛から抜け出す時がきたよ」というサインでもあるのです。
小さくなった服を着続けると、窮屈で息苦しく感じますよね。
それと同じように、もう合わなくなった“親からの言葉”という服を、 脱ぎ捨てていいのです。
そして、新しい、自分のサイズにぴったりの服に着替える時が来ました。
子どもの頃は、身体も小さく、心も未熟でした。
だから、親の言葉をそのまま信じてしまったのは当然のこと。
でも今は、知識も経験も積んだ大人です。
親からどんな言葉をかけられていたとしても、 心の中でこう言ってみましょう。
「それはあなたの意見ですよね。私はこう思います。」
実際に口に出す必要はありません。
心の中で、イメージの中で伝えるだけで大丈夫。
「私は、私の好きな服を着る。お母さんは口を出さないで!」
そうすることで、 少しずつ、心の鎖がほどけていきます。
あなたはもう、自由に、自分らしく生きていいのです。

