おはようございます。
今日はちょっとドキッとするテーマ、「医者から嫌われる患者のタイプ」についてお話しします。

 

 

実は、先日「うち(大病院)では、診れません」と断られた方が病院に来られました。

 

もちろん、医師も人間です。

患者さんを“嫌う”というより、「診療がスムーズにいかなくて困ってしまう」タイプがあるのです。

そこを知っておくと、信頼関係を築きやすくなりますよ。

 

 

 

医師が困りやすい患者タイプ

1. クレームばかり言うタイプ

小さなことでも不満をぶつけたり、前の医師を否定したりすると、どうしてもコミュニケーションが難しくなります。

 

2. ネット知識を振りかざすタイプ

「ネットにこう書いてあった」「テレビの先生はこう言っていた」と主張ばかりで、医師の説明を聞かない人。

情報収集は大切ですが、医師の判断を全て否定されると診療が進みません。

 

3. 無責任タイプ

薬を勝手にやめて悪化したのに「先生のせい」と言う。

治療を守らず責任転嫁する態度は、医師との信頼関係を壊します。

 

実は、処方通りに飲まない方は、意外と多いんです。

WHO(世界保健機関)によると、慢性疾患のある患者の約50%が処方通りに服薬していないと推定されています。

厚生労働省による高齢者調査では、「飲み残さない」と答えたのは42.27%、「たまに飲み残しがある」39.57%、「飲み残しが多い」4.00%などと分かれており、約57〜60%が何らかの服薬漏れ経験ありと考えられます。

 

以前こんな方がいました。

薬のヒートにその薬の容量が記載されていますが、それを見て、「数字の大きいものは、強い薬だから飲まない」と言って、勝手にやめていた方がいました。

 

ヒートに書かれた数字と、薬の効果とは一致していません。用法は守りましょう。

 

 

4. 過度に依存するタイプ

少しの症状でも何度も救急に駆け込む、「先生がいないと不安」と過度に頼りすぎると、冷静な診療が難しくなります。

 

また、「すべて、先生にお任せします」と言う場合も困ります。

自分の身体の主導権を医者任せにしてしまっています。

 

5. 情報を隠すタイプ

服薬中の薬や健康食品を黙っている。病歴をごまかす。これが一番危険です。

正しい診断や治療ができなくなってしまいます。

 

 

 

医師が喜ぶ患者とは?

実は「質問する患者さん」や「自分で調べる患者さん」は嫌われません。

むしろ、自分の健康に主体的に取り組む姿勢は、医師にとって心強いもの。

大切なのは、

  • 相手を信頼して耳を傾けること

  • 自分の体の情報をきちんと伝えること

  • 自分の身体の責任を人任せにしないこと

この3つです。

 

 

おわりに

「嫌われる患者」とは、医師にとって診療を難しくする患者のこと。

逆に、協力し合える患者は医師にとって大切な存在です。

 

 

あなたはどうでしょうか?
病院での自分の関わり方を、ちょっと振り返ってみませんか。

 

 

 

 



野上徳子(のがみとくこ)
内科医・心理カウンセラー
1967年生まれ、岡山県育ち。現在、愛媛県松山市在住。

医師として30年診療に携わる中で、昔から‟病は氣から”というように病気の原因は氣(潜在意識)が大きく関わっていることに気付き、現在は、病気や生きづらさの中に生きる価値を見出し、本当の自分として命を輝かせて生きるサポートをしています。