日々の忙しさやストレスの中で、私たちの心はつい「足りないもの」に目を向けがちです。

 

私もかつてはそうでした。
病院の現場で働いていると、不安や心配ごと、悲しい出来事にも多く出会います。


そんな中で、ある日患者さんから
「先生、ありがとうございました。先生のおかげで安心できました」と言われたことがありました。

 

その瞬間、胸の奥が温かくなり、
疲れや重さがすっと軽くなっていくのを感じました。
「感謝の言葉って、こんなに人の心を癒すんだ」と実感した出来事です。

 

 

感謝は、心を元気にする“ビタミン”のようなもの。
科学的にも心理的にも、さまざまな良い効果が確認されています。

 

 

 

 

1. 幸福感が高まる

「ありがとう」と感じると、脳が幸福ホルモン(ドーパミン・セロトニン)を分泌し、心が満たされます。
「足りない」から「もうすでにある」へ意識が切り替わります。

 

 

2. 不安やストレスが軽くなる

感謝は脳の不安中枢(扁桃体)の過剰な反応を抑え、心を落ち着かせます。
結果、緊張や焦りが和らぎます。

 

 

3. 自己肯定感が育つ

「支えられている」「自分は必要とされている」と感じられ、自分を受け入れる力が高まります。

 

 

4. 前向きな思考が増える

困難の中でも「良かったこと」「ありがたい点」を探す習慣がつき、立ち直りが早くなります。

 

 

5. 人とのつながりが深まる

感謝は「あなたを大切に思っている」というサイン。
伝えることで信頼関係が強まり、孤独感が減ります。

 

 

 

今日からできる感謝習慣

  • 寝る前に1日3つ「ありがとう」を思い出す

  • その日の「よかった出来事」をノートに書く

  • 私は「ありがとう、ありがとう、ありがとう」と呟くようにしています。そうすると、小さなイライラも気にならなくなりますハート

 

 

感謝はお金も道具もいらない、最もシンプルで効果的な心のセルフケア。
今日から、あなたの毎日に“心のビタミン”を取り入れてみませんか?

 

 

あなたの「ありがとう」が、誰かの明日を照らす光になりますように。

 

 

 

 

 

 



野上徳子(のがみとくこ)
内科医・心理カウンセラー
1967年生まれ、岡山県育ち。現在、愛媛県松山市在住。

医師として30年診療に携わる中で、昔から‟病は氣から”というように病気の原因は氣(潜在意識)が大きく関わっていることに気付き、現在は、病気や生きづらさの中に生きる価値を見出し、本当の自分として命を輝かせて生きるサポートをしています。