前回に続いて「私の好きな外国映画ベスト50」を書いてみた。好きな映画のジャンルはかなり狭いということは自分でも分かっていたが,このように並べてみると,それを再認識することになった。1~20位は順位通りだが,21位以下は順位をつけることができないので,50音順になっている。
1 ゴッドファーザー PART2
2 愛を読むひと
3 かくも長き不在
4 ニュー・シネマ・パラダイス(完全オリジナル版)
5 質屋
6 地獄に堕ちた勇者ども
7 旅芸人の記録
8 善き人のためのソナタ
9 ブラック・クランズマン
10 情婦
11 暗殺の森
12 スティング
13 冬の光
14 ソフィーの選択
15 瞳の奥の秘密
16 愛の嵐
17 2001年宇宙の旅
18 処女の泉
19 別離
20 殺人の追憶
「アポロンの地獄」 「あの日の声を探して」 「アパートの鍵貸します」 「アマデウス」 「アンダーグラウンド」 「おとなのけんか」 「家族の肖像」 「鑑定士と顔のない依頼人」 「サウルの息子」 「シェルブールの雨傘」 「死刑台のエレベーター」 「市民ケーン」 「十二人の怒れる男」 「スミス都へ行く」 「スリー・ビルボード」 「タクシードライバー」 「ディアハンター」 「抵抗-ある死刑囚の手記より-」 「パリ,テキサス」 「ハンナ・アーレント」 「ひまわり」 「ファントム・スレッド」 「プラトーン」 「ホテル・ルワンダ」 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 「みかんの丘」 「道」 「召使」 「ユージュアル・サスペクツ」 「欲望という名の電車」 「ラストエンペラー」 次点:「パラサイト」
★ APPENDIX
この数年間で,かなり期待して観たものの,期待外れだった映画を選んでみた。若い頃観た映画で,当時はよい映画だと思ったのに,今回は「う~ん」という映画,監督に期待したのだが,イマイチだった映画などである。年齢や時代のせいでもあるだろうし,過度の思い入れがあったせいでもあるのだろう。
1.めぐりあう時間たち(2003年 アメリカ)
好きな映画の2位に挙げた『愛を読むひと』のスティーブン・ダルドリー監督の映画で,ニコール・キッドマン,メリル・ストリープ,ジュリアン・ムーアという大女優3人の共演ということもあって期待したが,まったく期待外れだった。異なる時代を生きた3人の女性の人生を描いており,そのうちの1人がヴァージニア・ウルフである。3人を結びつけるのはヴァージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』なのだが,どうもこの小説を読んでいないと,この3人の女性の苦悩がよくわからないのではないかと思う。私には「ただ人生に退屈しているだけじゃないの?」としか思えなかった。それに,ニコール・キッドマンのメイクが恐すぎる。(笑)
ついでに言うと,スティーブン・ダルドリー監督作では,「リトル・ダンサー」は○,「ものすごくうるさくて,ありえないほど近い」は×。他は未鑑賞。
2.禁じられた遊び(1952年 フランス)
以前に観たときには反戦映画というイメージだったのだが,実はそうではなくて,「無垢な」ファム・ファタールと彼女に翻弄される少年の物語だった。ちょっとガッカリ。あの音楽にだまされていたのかも。ブルジット・フォッセー演じるポレットはとてもかわいいのだが,大きくなったら悪女になりそう。5歳なら両親が亡くなって平然としていないと思うのだが…。いろいろな見方のできる映画ではあると思う。
3.俺たちに明日はない(1967年 アメリカ)
ボニーとクライドの物語。以前観たときはなかなか良い映画だと思ったのだが,結局はイカれた男と女が行き当たりバッタリに犯罪を犯して,逃走したあげく射殺されるという話。時代が変わったのだな~とつくづく思う。フェイ・ダナウェイにあまり魅力を感じないことも原因かもしれない。実話なのだが,う~ん。
● 二度と観たくない映画
1.「ライフ・イズ・ビューティフル」
このコロナ禍のなか,ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』を読んだ。ずっと以前にも読んだことがあるが,精神的な面でコロナ禍を乗り切るためのヒントになるようなことが書かれているかもしれないと思ったからだ。これは優れた精神病理学の書物だと思う。その書物の中にこの映画で描かれているような精神病理は一行も書かれてはいない。したがって,この映画はデフォルメではない。タチの悪いウソだ。フランクルは言っている。「未来を,自分の未来をもはや信じることができなかった者は,収容所内で破綻した」。だから,例えば,来るかどうか分からないが,愛する人と再会する未来を思い続けるといったことが大切なのだ。それは,この映画で描かれているテレビゲームのような「父親の子供への愛」などとは断じて違うのだ。
2.「グリーンブック」
観客がほっこりとした気分になる映画を作りたいのであれば,題材を選んで欲しい。肉料理を作るのに魚を買ってきても,それは無理。


