(何度も言うが)ガンガーの水は、けっしてきれいとは言えない。
しかし、様々な年齢の人々がその川の水に体をひたし、浄め~一心に祈りを捧げている。
これらの行為を目の当たりにして…、信じることの奥深さや尊さみたいなものを感じた。
翻って~こうして、他のツーリストと共にボートの上からその聖なる行為を眺めている我々の行為こそがとても卑しく、下劣なものに思えてくる。
20人は乗っているだろうか。結構な重量になっているであろうそのボートを、櫓を使って必死にコントロールしているのは、まだ年端もいかない少年であった。
巡礼者たち及びツーリストたちのための宿泊施設がぎっしりと立ち並ぶ岸沿いを離れ、ボートは河の中ほどへ漕ぎ出し、上流へと向かう。
そこで、私は川の中に衝撃的なものを見つけた。
それは、肉屋でよく見かける腸詰のソーセージのようなもの…。
もちろん、こんな川の中にそんなものが流れているはずはなく、明らかに“ヒトの内臓”だったのだ。
「5歳以下の子どもは、火にかけずにそのまま石をつけて、川に流すんだ」~そうドゥンガさんは教えてくれた。
その火葬場が目に入る。
数人の大人が“作業”を行っていた。
「ここに来て死んだ人に対しては、まず体を洗ってバターを塗るんじゃ…その後香水をかけて、ガンガーの水に5回浸す…その後2時間この火にかけてから、灰を河へ流すんじゃ」~とドゥンガさん。
これまで体験したことがないようなつかの間の『水上観光』を終え、私たちは火葬場の近くでボートを降りた。
ボートに乗っていたツーリストは、誰一人笑っている者はなく、私も含めそれぞれが今見てきたものと向き合い、厳粛に受け止めようとしているようであった。




