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よっちんの老人ホームにはじろうさんの他に
もう一人耳が聞こえないしょうじさんがいるの
今日は、そのしょうじさんのお話しだよ~
じろうさんは、生まれつき聞こえないけど
しょうじさんは3年前に中途失聴されたの
その違いは大きいよ
・じろうさんは幼いころから手話を
学ばれているので、手話通訳がいると
コミュニケーションがスヌーズに取れる
一方、しょうじさんは手話ができないので
細かい話は筆談
・じろうさんは、ほぼ話せないけど
しょうじさんは、自分が話すのは
普通にしゃべれる
こんな違いがあるの
しょうじさんは、凄いおしゃべりで
自分が言いたいことを
ペラペラ喋って、色々質問もしてくるから
筆談で返して相手をするのが大変
しかも、最近、認知症かなと思われることが
度々あって、担当医に相談中なの
たとえば、夕食のあとで
一度、お部屋に帰ったしょうじさんが
また食堂にやって来て
「夕食まだですか?」とおっしゃる
『夕食は終わりましたよ』と書く
「僕はまだ食べてないのに」とおっしゃる
『しょうじさん、召し上がってましたよ』と書く
「いや、食べてないな!食堂は何時まで?」とおっしゃる
『6時までですよ』と書く
「あー、もう7時か!終わったなら、仕方ない。寝てたのかな」
とぼやきながら、部屋に帰って行かれる
こんなことが度々あるの
食事したことを忘れて
「食べてない」と言い出すのは
認知症の症状のひとつで
認知症を疑うきっかけにもなることも多い
他にも、しょうじさんは
同じ質問を何度も繰り返すし‥‥
もしかしたら、ご自分でも
ぼけてきたかなと不安になって
多弁になっているのかもしれないな
耳が聞こえない不安の上に
もしかしたら、認知症?と思うと
不安でいっぱいなんだろうなぁ
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