『007/スカイフォール』見てきました。
最高傑作と呼ばれるその理由が理解できるほどの完成度でした。以下感想等々ネタバレ含みますので注意。
物語はNATOへの潜入者リストが盗まれ、ボンドが盗んだ男を追いかけるところからスタート。カジノ・ロワイヤルも始まった時点で任務遂行中でしたね。
リストを男から取り返すため、ボンドはトルコ・イスタンブールを追いかけまわし、最後は列車の上まで追い込み、そこで格闘します。ボンドを援護する別の諜報員が援護射撃しようにももみ合ってるせいで撃てないと言うのに対しMは撃てと命令。結果撃った弾はボンドに当たってしまい、川底へ落下。奇跡的にボンドは生きてましたが、ボンドに当たる可能性があるにも関わらず撃てと命令したMへ不信感を抱いてしまう。これが今回の物語の鍵となります。
その後、リストを取り戻すのに失敗したあげくMに「裏切られた」ボンドは生きているにも関わらずMI6に連絡せず、酒と薬に溺れる生活をひっそりと続けていました。そこに飛び込んできたMI6へのサイバーテロおよび爆破テロのニュースを聞き、007として英国諜報員として復帰します。
復帰したボンドはMを狙う敵を追って上海、マカオへと飛びます。そして黒幕のシルヴァと対峙し、なぜ執拗なまでにMを狙うのか、Mにどんな恨みを持っているのかを知っていきます。
ストーリーの展開としてはこんな感じかな。
さて、今回の敵シルヴァは元英国諜報員で、ボンドと同じ立場にあった人間です。過去にも見方が敵になるっていう話はありましたが、今回はちょっと事情が違います。
シルヴァは権力や金に流されたわけではなく、『母親の亡霊』を追ってしまったためにMI6、そしてMを標的にします。
諜報員という仕事柄、身内がいない人間が諜報員として使われます(理由は簡単。身内がいると人質なんかで狙われるから)。ボンドは勿論ですが、シルヴァも恐らく身内がいません。だからこそ、MI6のトップにして直属の上司であるMを母親のように思い、いつしか強烈なマザーコンプレックスを抱いてしまったのだと思います。作中シルヴァが何度もMのことを「母さん」と呼び、怪我をしているMを気遣う姿からもそのコンプレックスの強さを見ることができます。
シルヴァは拷問されてたにもかかわらずMI6から助けが来なかった(諜報活動中に違反を犯したせいで敵国に拷問されてた)ことを、「母親(M)に捨てられた」と感じ、仕込んでいた毒で服毒自殺を図る。けれど、死にきれなかった。残ったのは自分を裏切った母親への憎悪だけ。それがシルヴァを復讐へ駆り立てた、というところでしょうか。
なんとかは紙一重って言いますもんね。怖い怖い。
Mは上でも書いた怪我が理由で他界、MI6には新しいMが来ます。この新しいMも物語のかなり頭の辺りから出てきてます。
あと新しいQも登場します。今までのQは年配の男性が多かったので、若いQっていうのは初めてですね。
今回のスカイフォールを通して、Mとマニーペニー、Qが新しくなるので、007にも新しい風が吹き込んだって感じです。
さて、今回の007で語っておくべきなのは映画の明暗・静動・色彩でしょう。
スカイフォールは明暗・静動がはっきりしているし、そこに色彩が加わるので、風景もそうですが、シーンのひとつひとつがすごく綺麗です。
物語冒頭のイスタンブールから上海、マカオ、ロンドン、そしてスコットランドと5つの色を見せてくれるスカイフォールですが、個人的には上海のシーン印象的でした。
上海でのアクションシーンは青いんです。電工掲示板と言いますか、電工看板といいますか。とにかくその看板で泳いでいた海月が青色で、その青色が室内を照らしていたから、アクションシーンがとにかく青い。ガラスが派手に割れたりするし殴り合いも銃ぶっぱなすシーンもあるけどシルエットしか見えないから静か。こんなアクションシーンあんまり見かけません。
スカイフォールはこういう演出(シルエットしか見えない)が多かったです。
もうひとつ、今までの007シリーズになかったこととして、『懐古』があります(別に懐かしんでないですが)。
語られることがなかったジェームズ・ボンドの過去。捨てなければいけない存在。一見とっくの昔に捨てたと思ってたものを実は引きずり続けてきた。例えそれが忌々しい過去だったとしても。
荒廃したスコットランドの風景は暗い過去の影を表すのには最適な風景だったのかもしれません。荒廃した土地に荒れ果てた生家。それを壊すことが、未だに自分にまとわりついてくる過去を絶ち切るという一種の隠喩だったのだと思います。そう考えるとカジノ・ロワイヤルからの伏せんがここで回収されたって感じですね。
あとは今回も主演のダニエル・クレイグがどうしようもなくセクシーで、お馴染みボンドカーは白のベントレー。拳銃はワルサーPPK。いいですねぇ。これぞ007です。
色々書きましたが、段々言いたいことをうまくまとめれなくなってきたのでここら辺で切ります。
最後に。今回もOP映像が秀逸でしたw
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